わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

本の旅

こんな本読んだことありますか? 『池澤夏樹の世界文学ワンダーランド』(池澤夏樹著、NHK出版)

2021年9月2日 読みたい本を探す時、私はたいてい新聞の書評欄を見ます。定期的に2種類の新聞の書評欄を切り抜いてノートに貼り、あとで見返してまだ読みたい気持ちが強ければ、次はインターネットの読者評を見て、評価が高そうなら購入します。しかし…

カンナの花が咲きました

2021年8月24日 今年の春に種まきしたいくつかの植物の中で、一番遅れてカンナの花が咲きました。大きな種10個ほどを一つずつ別々のビニールポットの培養土に植え、そのうち7つが発芽。そのまましばらく大きくした苗を鉢と地面に移植しました。今回…

こんな本読んだことありますか? 『邂逅(かいこう)の森』(熊谷達也著、文春文庫)

2021年8月21日 物語は大正3年の冬、山形県の月山(がっさん)山麓から始まります。山中で獣を追うマタギの暮らしを題材に、東北地方の自然と男の生き様がドラマティックに描かれ、はじめからどんどん物語に引き込まれました。 著者の熊谷達也氏は1…

こんな本読んだことありますか? 『もしもの時の手続き・相続完全ガイド』(野谷邦宏著、Crossmedia Publishing)

2021年8月17日 最近じわじわとわが身に迫って来たのが、この相続問題です。十数年前に義父・父が相次いで亡くなり、葬儀やその後の手続を慌ただしくやったのを思い出します。あのときはまだ自分が50歳代だったので、まだ体力にゆとりがあり、葬儀も…

こんな本読んだことありますか? 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(ブレイディみかこ著、新潮社)

2021年8月11日 イギリス南部のブライトンに住んでいるブレイディみかこさんのエッセイです。中学に入学した息子さんの学校と家庭生活を通して、現代イギリス社会の断面を読者に紹介する内容です。全体に生き生きとした語り口で、今日のイギリス市民生…

こんな本読んだことありますか? 『子どもの貧困 II – 解決策を考える』(阿部 彩著、岩波新書)

2021年8月1日 以前に読んだ『子どもの貧困 — 日本の不公平を考える』(2008年)の続編です。2008年に日本の子どもの貧困を具体的なデータをもとに紹介し、大きな反響を呼んだ最初の著書に続いて、第2著書ではこのような子どもの貧困問題を解…

こんな本読んだことありますか? 『彼女は頭が悪いから』(姫野カオルコ著、文春文庫)

2021年7月25日 東大生5人による強制ワイセツ事件を取り上げて、事件の全貌と、事件を生んだ現代日本社会の陰の部分を、鋭い筆致で描き切った作品です。事件の本質を捉え、関わった一人ひとりの状況や家族の状況をよくここまでていねいに描けたものだ…

こんな本読んだことありますか? 『おら おらで ひとり いぐも』(若竹千佐子著、河出書房新社)

2021年7月18日 70歳を越えた一人暮らしの女性の物語です。著者は1954年岩手県遠野市生れ。本作により、2017年第54回文藝賞をこれまでの受賞者の中での最年長63歳で受賞しました。 あとがきが無いので分かりませんが、本作はおそらく著…

こんな本読んだことありますか? 『昭和の犬』(姫野カオルコ著、幻冬舎文庫電子版)

2021年7月14日 姫野カオルコという作家を知ったのは、辰濃和男著『文章のみがき方』(岩波新書)の中の「自慢話は書かない」という章で、辰濃さんが姫野カオルコさんの文章や作品を取り上げて、ほぼ激賞に近い賛辞を寄せているのを読んだときです。そ…

朗読『太宰治作品集』の中の『走れメロス』 (1)〜(3) を聞いてみました

2021年7月11日 クロアゲハが飛んできました NHKラジオの朗読で『走れメロス』を聞きました。この作品は中学校の国語の教科書に載っていました。 「メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐(じゃちぼうぎゃく)の王を除かなければならぬと決意した。メロ…

朗読『太宰治作品集』の中の『思い出』 (1)〜(10) を聞いてみました

2021年6月28日 種から育てたミニヒマワリが開花しました NHKラジオ番組の「朗読」を少し前から時々聞くようになりました。NHKらじる★らじるの「聞き逃し」の中に「朗読」があって、日本(明治以降)や世界の名作を聞くことができます。 今やっている…

こんな本読んだことありますか? 『子どもの貧困 — 日本の不公平を考える』(阿部 彩著、岩波新書)

2021年6月8日 日本の貧困問題は今や無視して通り過ぎることが出来ない問題です。その中でも特に厳しいのが子どもの貧困問題です。本書は子どもの貧困問題を問う研究をリードする著者が、その研究の内容をわかりやすいかたちで公開し、解説するという内…

こんな本読んだことありますか? 『裸の大将一代記 山下清の見た夢』(小沢信男著、ちくま文庫電子書籍)

2021年5月18日 3日前の5月15日の朝日新聞の読書欄を見ていたら、何とたった今私が感動しながら読んでいる小沢信男著『裸の大将一代記』の書評が出ていました。書いたのは評論家の津野海太郎さん。そう言えば、私は津野さんの著書『読書と日本人』…

こんな本読んだことありますか? 『シャオハイの満州』(江成常夫著、論創社)

2021年5月14日 NHKの連続テレビ小説『おちょやん』は今日が最終回でした。昭和の女優・浪花千栄子をモデルにしたドラマです。戦後、花菱アチャコと組んで国民的なヒットとなったラジオドラマ『お父さんはお人よし』は、私も子供の頃にいつもラジオで…

こんな本読んだことありますか? 『給食の歴史』(藤原辰史著、岩波新書)

2021年5月6日 小学校・中学校の給食については、どんな世代の人でも、その人なりの思い出が必ずあるはずです。私の場合は昭和30年代の初めごろのコッペパンとマーガリンとスキムミルクの給食です。食器は使いまわされてあちこち傷が入ったり凹んだり…

こんな本読んだことありますか? 『生活保障 排除しない社会へ』(宮本太郎著、岩波新書)

2021年4月28日 日本の貧困問題が新聞やテレビなどで取り上げられることが増えました。私達が住んでいる地域でも貧困問題が話題になることがあります。子どもの貧困、若者の貧困、女性の貧困、一人暮らしの老人の貧困。誰でもこの先日本はどうなってい…

こんな本読んだことありますか? 『時代を撃つノンフィクション100』(佐高 信著、岩波新書)

2021年4月13日 評論家・佐高 信さんが選ぶ100冊のノンフィクションの紹介です。本書の「はじめに」に、著者がこの本を通して読者に伝えたいメッセージが述べられています。 「私は徹底的に『上から目線』を排し、ローアングルで人間や社会をとらえ…

こんな本、普段使ってますか? 『NHKテキスト 趣味の園芸』(NHK出版)

2021年4月9日 『趣味の園芸』のテキストを本当に久しぶりに買いました。コロナ禍で外出自粛が続く中、ブログをいろいろ眺めているうちに、いくつかの魅力的な花つくりの記事に興味をひかれました。それで一度途絶えかけていた園芸への関心がここにきて…

こんな本読んだことありますか? 『ルポ 貧困女子』(飯島裕子著、岩波新書)

2021年3月31日 この本、2日ほど前に一気に読みました。読んだ後、そのインパクトの大きさに、しばらく考え込んでしまいました。我が日本って、いつの間にこんなに苦しみをためこんだ国民だらけになってしまったんだろう・・・。事実を知って驚き、気…

こんな本読んだことありますか? 『舟を編む』(三浦しをん著、光文社)

2021年3月28日 世の中の辞書好きの人におすすめの一冊です。辞書の編集に人生をかける人々を描いて、2012年第9回本屋大賞第1位に輝きました。 この本は、出版当時の評判ですぐに買って読み、辞書好きだったせいもあってすぐに物語に引き込まれ…

こんな本読んだことありますか? 『迷いながら生きていく』(五木寛之著、PHP研究所)

2021年3月26日 私が五木寛之さんの本に初めて出会ったのは、大学の教養部時代に、当時若者の間で流行していた『青年は荒野をめざす』を読んだ時でした。確かソ連とヨーロッパを一人旅しながら成長・自立していく青年を描いた青春小説だったと思います…

こんな本読んだことありますか? 『比類なきジーヴス』(P・G・ウッドハウス著、森村たまき訳、国書刊行会)

2021年3月21日 ユーモア小説を読みたくてもなかなかそのものズバリに行き当たらない私が、今回読んだ本がこの『比類なきジーヴス』です。タイトルがちょっと変わっています。どんな本だろうと手に取ると、イギリスユーモア小説の傑作であるとの評価が…

こんな本読んだことありますか? 『海を撃つ』(安東量子著、みすず書房)

2021年3月17日 この本を読むきっかけは、著者の安東量子さんが出演したNHK Eテレ(日曜日朝5時)を見たことでした。安東さんは、福島の原発事故を体験し、事故に振り回されたその後の福島の人々の暮らしを記録に残そうと、本業の植木屋の仕事のかた…

こんな本読んだことありますか? 『平山郁夫 私のスケッチ技法』(平山郁夫著、村木 明解説、実業之日本社)

2021年3月9日 日本画家・平山郁夫さんのスケッチ画集です。のびのびとした風景スケッチ。おだやかな人物スケッチ。世界各地の仏像や遺跡のスケッチ。平山作品(日本画の大作)のもとになった多くのスケッチが収められています。平山さんの自分の絵につ…

コブシの咲き始めた日 作家小沢信男さんの訃報。 そして『俳句世がたり』(小沢信男著、岩波新書)再読

2021年3月7日 今年はずいぶん早く庭のコブシ(モクレン科・モクレン属)の花が咲き始めました。今日はニュースで、作家の小沢信男さんがこの3月3日に93歳で死去されたことを知りました。小沢さんの代表作は、画家山下清の評伝『裸の大将一代記』で…

こんな本読んだことありますか? 『街道をゆく 11 肥前の諸街道』(司馬遼太郎著、朝日文庫)

2021年2月27日 こんなに暖かく春めいた陽気になると、さすがにどこか旅に出たくなります。新型コロナ禍で旅が自由に出来ない今は、尚更その気持が大きくなります。さて、もしコロナが終わったら行ってみたいところはどこか・・・。行きたいところは山…

こんな本読んだことありますか? 『大家さんと僕』(矢部太郎著、新潮社)

2021年2月21日 2017年発行で2018年のベストセラーになった本です。ネットの情報によると著者の矢部太郎さんはお笑いタレントで漫画家。吉本興業所属で1977年生まれの現在43歳です。テレビでバラエティ番組をほとんど見ない私としては、はじめて出会う…

こんな本読んだことありますか? 『アメリカ素描』(司馬遼太郎著、新潮文庫)

2021年2月20日 平成元年発行ですから、もう約30年前の、ひと昔もふた昔も前のアメリカ旅行記です。この本は紀行文というよりアメリカの歴史・文化論的な内容です。どんどん急速に姿を変える現代アメリカを知りたい読者にとっては、内容が古臭くて満…

こんな本読んだことありますか? 『ボローニャ紀行』(井上ひさし著、文芸春秋)

2021年2月14日 ボローニャ。イタリア北部の人口約39万人の古い街で、ヨーロッパで最古の大学であるボローニャ大学がある街として有名です。著者は2003年12月の初旬にこの地を訪れて、この『ボローニャ紀行』を書きました。 読み始めるまでは、ボロー…

こんな本読んだことありますか? 『宮沢賢治全集 I「春と修羅」、「春と修羅」補遺、「春と修羅 第二集」』(ちくま文庫)

2021年2月11日 宮沢賢治の詩集「春と修羅」の一部を読みました。これを読もうとしたきっかけは、朝日新聞の鷲田清一さんの連載コラム「折々のことば」を読んだからです(以下朝日新聞2021年1月26日版より引用)。 「うまれてくるたて こんどは…