わたしの水彩スケッチと読書の旅

水彩スケッチ、読書、そしてのんびり思索の旅

ビワ(バラ科・ビワ属)

2020年11月23日

 

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寒くなり始めた11月中旬から開花するビワの花。直径1cmぐらいの白色の花です。よい匂いに誘われて、虫がブンブン羽音を立てて集まってきます。冬の寒さをしのいで、来年の6月ごろには果実がなるでしょう。我が家のビワの木は今年は例年より花が多いので、来年の収穫が楽しみです。ビワの木は手間がかからず、どんどん成長します。常緑の高木で、剪定に気をつけないと巨大化しそうです。それで毎年、枝を落として刈り込んでいます。四国の香川や九州の長崎がビワの産地として有名。初夏にスーパーで売っているビワも買いますが、我が家のビワを食べると、採れたてなので味が濃厚です。

 

今日のスケッチ

ウオーターフォード水彩紙 F4 中目

鉛筆とホルベイン水彩絵の具

所要時間:1時間

ノートがあればすぐできる(その4)— 料理レシピ集

2020年11月22日

 

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一筆書き

 

私はほとんど毎日家で料理をしています。退職してから最近始めたのではなく、結婚直後からやっているので、もう40年以上。料理は楽しいです。材料の買い出しにも行きます。自分で美味しいものを作る喜び。またそれを家族が喜んでくれる喜び。

 

私の母は若い頃から料理が苦手でした。母の下手な料理にたまりかねて、父が台所に立つこともしばしばでした。私の料理好きは父親の遺伝かもしれません。私が中学生の頃は、母が作ってくれる弁当がいつもワン・パターンで美味しくなくて、昼食の時間に弁当箱のふたを開けるのが憂鬱でした。その反動からか、私が結婚して新家庭に新しい炊事道具が揃うと、私は時々妻の炊事の手伝いをし、たまに簡単な料理1品作るようになりました。

 

15年前に妻の両親を我が家に引き取り、さらに5年前には私の母を引き取りました。現在は90歳を超えた2人の母を世話しています。料理は我々夫婦で昼・夜の交代でやります(朝は簡単なので共同作業)。私の担当メニューはインターネットの「クックパッド」から知恵をもらいます。その「クックパッド」の記事をプリントしA4ノートに貼り付けると、料理のレシピ集ができます。今、このレシピ集が2冊めです。普段は、このノートを開いてメニューを決めて、そのレシピ通りに料理を作ります。「クックパッド」は誰でも作れる簡単な料理が多くて助かっています。なるべくワン・パターンにならないように、時々この「クックパッド」を開いて勉強し、新しいメニューを印刷して貼り付けます。

 

5年前に母を引き取ったその夜からは、私が作った夕食を毎日写真に撮って、1週間分を週末にまとめてブログに載せ始めました。ブログに載せれば、料理にも気合いが入ると思ったからです。何となく始めた料理ブログが約1年半、途中休むことなく続きました。しかし、当時使っていた「Yahoo! ブログ」が閉鎖されることとなり、「はてなブログ」に移行する際にその料理ブログを止めました。今思い出すと、我ながらよく続けたと思います。

 

料理はアートです。感性と知性の両方が要ります。準備に頭を使うので、ボケ防止にはとてもよいと思います。長い人生では、男でも一人で料理を作らなければならない時が何度かあります。その時のトレーニングも普段からやっておくとよいでしょう。外食がままならない今の新型コロナ禍の時代は、まさにそんな時なのかもしれません。

 

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ノートがあればすぐできる(その3)— 英語学習

2020年11月21日

 

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一筆描き

 

英語学習に最も向いているのは、よく言われるように「NHKラジオ講座」です。毎日続けて聴くことで、自然に力がつきます。ここで大事なのは、

  • ノートをとる
  • ノートをとりながら、わからない単語や自信のない単語のつづりを辞書で調べる
  • その時、辞書に書かれている例文を見て、その単語の使い方を確かめる。辞書には迷わず蛍光ペンでアンダーラインを引く

ということです。

あとは、毎日の生活のリズムの中にラジオ講座の時間を組み入れて、それを淡々とくりかえすだけです。私の場合、ラジオ(インターネットラジオ らじる★らじる)を聴く時間は朝6時〜7時です。それと、土曜日にまとめて聴くときもあります。

 

初学者ではテキストを使う方が勿論いいのですが、慣れてくるとテキストが無いほうがむしろよいと思います。その方が、ラジオの音に集中できます。ノートをとると、自分の知識の欠陥が鮮明になります。重要な部分にはアンダーラインを引いておき、あとで見直して復習することも可能です。

 

この英語学習用のノートにはB5サイズの100枚綴がいいです。1日1ページ使いますので、一見厚く見えるノートでも意外と早く使い切ります。こうして作ったノートが、自分の英語学習の「<要記憶>保管庫」になります。

 

ところで、どうして英語をやるの? しかも高齢者になってまで・・・・と思われるかもしれません。私の頭に浮かぶその理由は

  • 語学は面白いから。言葉は時代と共に変化していきます(日本語をみればわかります)。英語の変化はもっとグローバルで面白いです。ビジネス英語講座などを聞いていると、現代のビジネス現場の様子も想像できます(私はビジネスの経験がないので新鮮)。
  • 英語は必ずいろいろな場面で役に立つから。退職者の私は、趣味の野外スケッチをしていて道端で外国人観光客と会話することがよくあります(今は新型コロナ禍でこれはできませんが)。将来新型コロナが収まったら、また海外に出かけてスケッチしたいので(これが夢です)、そのための準備として英語学習は欠かせません。
  • 時々海外の友人とメールでやり取りするから。また、トランプ米大統領ツイッターや海外のニュースなどを見る機会があるから。
  • 新型コロナが収まったら、地元の小学校の英語授業にボランティアで参加したいから。
  • これは最近めったに無いのですが、海外のベストセラーを原著で読みたいから。

 

多分私は、病気で倒れるまで、このノートをとりながらラジオ英語講座を聴くというライフスタイルは変えないと思います。この年になると英語は目立ってうまくはならないし、単なる自己満足かもしれませんが、何となくこれが生きていく支えになっているような気がします。

 

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キク (キク科・キク属)

2020年11月20日

 

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11月下旬なのに、岡山市は最高気温24℃の暖かさです。今年の冬は厳しい寒さと聞いて覚悟をしていたのに、このところ予想外の天気が続きます。新聞やテレビでは連日再び急拡大する新型コロナウイルスのニュース。今日は東京都で522人の感染。北海道では初めて300人超え。これから寒くなると一体どんな事態になるのか、想像もつきません。

 

今日のスケッチは、小菊。キクは種類が多くて、正確な名前がわかりません。午後、庭の鉢に植えられている園芸種をさっとスケッチしました。外で携帯椅子に腰掛けてスケッチするのは気持ちがいいものです。

 

 

今日のスケッチ

ウオーターフォード水彩紙 SMサイズ

B鉛筆とホルベイン水彩絵の具

所要時間:40分

こんな本読んだことありますか? 『文房具56話』(串田孫一著、ちくま文庫)

2020年11月19日

 

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文房具については、誰でも、昔の子供の頃に使ったノートの思い出や、現在使っている文具に対する愛着があります。串田孫一氏は1915年(大正4年)生まれ2005年(平成17年)没の文筆家。『山のパンセ』などのエッセイで有名です。この本は、串田さんが文房具の思い出について書いたエッセイです。2001年の出版です。

 

この本で書かれているのは、帳面、ペン先、消しゴム、ぶんまわし、インキ、万年筆、糊、白墨、小刀、定規、はさみ、手帳、画びょう、輪ゴム、吸取紙、鉛筆、下敷、文鎮、封筒、便箋、カーボン紙、鳩目パンチ、筆、セロハンテープ、ホッチキス、アルバム、硯(すずり)、朱肉、ボールペン、ペーパーナイフ、スクラップブック、鉛筆削り、クレヨン、謄写版、筆入れ、色鉛筆、原稿用紙、日記帳、クリップ、そろばん、虫眼鏡、地球儀など。他に私が知らない文房具もいくつかありました。

 

戦前・戦中・戦後の昭和の時代を中心に串田さんが使った文房具への思い出を読んで感じたのは、今でも、鉛筆や定規、ボールペンや糊など机の上の必須アイテムはありますが、かなりの物がすでに過去の遺物になりつつあることです。特にパソコンやスマホが生活の必需品となり、インターネットで即座に世界とつながる現代人の中には、これらの文房具を使ったことのない人も多いでしょう。

 

私のような団塊世代の人間だと、まだ串田さんのエッセイに書かれていることを懐かしく感じます。またそれと同時に、文房具の変化を仕事の中で直接感じて来た世代なので、時代の変化への特別の思いがあります。最近は簡単なハガキ以外は手紙を書かなくなりました。ほとんどEメールです。かつて仕事で海外と連絡するのに、航空便を頻繁に使っていた時代がうそのようです。昔(私の20歳代の前半まで)はコピー機がなくて、主に謄写版ガリ版)印刷をしていました。タイプライターもなつかしいです。

 

文具の劇的な変化は、パソコンの登場で始まりました。NECの初期のコンピュータPC-9800シリーズが50万円もした時代に、我が家でも貯金をはたいてこれを買いました(35年前)。高かったけれど、仕事には必須になっていました。MacのClassicも30年前(1990年頃)に買いました。コンパクトで使い勝手がよく、驚きのパソコンでした。あれから、あれよあれよと言う間にインターネットの時代が来ました。

 

昨年まで、短い期間でしたが小学校にボランディアで出かけていました。その時には、机に置かれた子どもたちのノートや筆入れの中身に関心がありました。鉛筆、消しゴム、定規・・・これは昔とそれほど大きく変わっていなくて、ちょっとほっとしました。しかし、このコロナ禍で、生徒全員にタブレットが配布される時代が到来しました。これがこれから先、彼等の文房具にも大きな変化をもたらすでしょう。

 

この『文房具56話』は文房具を通して時代の変化を知るよい機会を与えてくれます。

紅葉・黄葉   岡山市北区足守(あしもり)近水園(おみずえん)

2020年11月18日

 

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イロハモミジ、イチョウソメイヨシノ、どんぐり

 

母親を連れて車で紅葉の名所である足守(あしもり)近水園(おみずえん)に行きました。来週予定されているスケッチ会の下見を兼ねています。足守に来てみるとかなりの人出で、普段は空いている駐車場がぎっしりいっぱいでした。足守川の河原にもたくさんの車が駐めてありました。

 

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今日は岡山市だけで19人の新型コロナ感染者が出ました。これまで少なかったので驚きの数字です。来週のスケッチ会は、ちょっと考えてしまいます。このペースで感染者が出るようなら、スケッチ会は中止せざるをえません。今日はイロハモミジの紅葉とイチョウの黄葉を拾い、自宅に帰ってスケッチしました。

 

今日のスケッチ

ウオーターフォード水彩紙 F4 中目

鉛筆、ホルベイン水彩絵の具

所要時間:2時間

こんな本読んだことありますか? 「印象派の水辺」(赤瀬川原平著、「赤瀬川原平の名画探検シリーズ」、講談社)

2020年11月17日

 

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思えばこの本には随分お世話になりました。これまで「美術書を読みたい」と思った時に何度開いてみたことか。モネ、シスレーピサロルノワール、マネ。中でも、モネとシスレーの絵が多いです。この本のお蔭で、モネとシスレーの絵を何度も模写することになり、そのために、この二人が描くセーヌ川の水辺の絵にのめり込みました。もちろん赤瀬川さんの解説にも。

 

私は絵の解説の中で、赤瀬川原平さんの解説が一番好きです。肩のこらない、ゆったりとした気分になれる解説。それでいて作品を語る話のポイントはきちんと押さえられていて、示唆に富んでいます。この人が亡くなったことを、返す返すも残念に思います(2014年に77歳で没)。生前はテレビでも時々拝見していました。著書もいくつか読みました。それらのどの本にも共感を覚えます。いつか、このブログで「赤瀬川原平特集」を組んで紹介したいぐらいです。

 

本書の表紙カバーを外すと、表紙はモネの「ベヌクールの岸辺」です。この絵の解説が本文で真っ先に出てきます。

 

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「気持ちのいい川辺の臨場感

 本日は晴天なり。目の前に鏡のような水面がある。青空の照り返しを体全体に感じる。その臨場感が、ほとんどそのままキャンパス上に出現している。水面にポンと小石を放り込みたくなってくる。

 澄み切った空気を皮膚に感じるみたいだ。どうしてここまであらわせるのだろう。近づいて川面の絵具だけを見れば、けっこう粗く乾いた塗りで、水の感触なんてぜんぜん感じられない。それがしかし、画面となってこの河岸の空気の温度まで感じさせるという事態は、尋常ではない。手前の婦人がぼーっと放心したように、この風景の一部になって溶け込んでいる。絵を見るぼくらもこの婦人と同じように、ただただこの空気の感触にひたる。

 見たものの再現が、どうしてこんなに気持ちいいのか。絵筆での描写ということに潜む不思議が、あと少しで解明されそうな気持ちになってくる。」

 

赤瀬川さんの専門家としてのコメントは、どれも「なるほど」と思わせてくれます。画家であり、芥川賞作家でもあった赤瀬川さんの文章は、さすがにうまい。私が特に気に入った解説の一つが本文後半の「絵の中のH2Oを探す」という文章です。

 

印象派の絵は水分にあふれている。絵の中に水面がたくさん見えるのだ。池があり、河があり、海が見える。水は蒸発して気化すると雲になり、上空を漂いながら太陽の光の様子を様々に変える。つまり天候が変わるわけで、印象派の画家はそれに敏感である。風景を照らし出すのは太陽の光で、それを制御するのが雲。印象派の画家たちはその関係を的確にとらえようと努力している。

(中略)

 地面に染みた雨は樹木に吸い上げられて、印象派の風景画にはじつに生き生きと緑の葉っぱが繁茂している。あれも画家たちに描かれた水分だ。

 さらにいうと、印象派の絵の中の人物。あの肌の輝きは、水分が体内で熱を帯びた様子を描いているんじゃないか。

 まあそこまではいわないにしても、とにかく印象派の絵の中には必ずH2Oがふんだんに描かれている。印象派の画家たちが日常の風景の輝きを夢中になって描いた結果は、その絵がふんだんに水分を含んでみずみすしいのだ。」

 

やはり、印象派の絵の素晴らしさは、現場で絵を描いていることから来るのです。写真をもとに風景を描く人も実際たくさんいますが、室内で仕上げた絵だと、現場の空気感や水気まで伝えるのは難しくなるでしょう。

 

最後に、巻末に「印象派年譜」が出ていました。これを見ると、

「1840年11月 モネ、パリに生まれる。この年ピサロ10歳、マネ8歳、シスレー1歳。ルノワールは翌年2月に生まれる。」

とあります。日本の明治維新が1868年ですから、印象派の人たちは江戸時代末期に活躍を始めたことがわかります。印象派はあまりに日本人に馴染み深いので、つい最近、例えば大正か昭和初期に活躍した人たちのように思ってしまいますが、もう200年近く前の人達なんですね。日本では浮世絵の時代です。

 

200年前の絵画の革命的な出来事を、今でも私達はその絵を見ることで追いかけ、インスピレーションをもらっています。戸外で光と水と緑を描くことの喜びは、絵を描く人の中で尽きることはないでしょう。