クロッカス
2023年3月5日
「クロッカス今日はエアコン全部『切』」
庭にクロッカスの球根を植えていたら花が咲きました。まだ光の強さや気温をうかがいながら恐る恐るの開花に見えます。今日の日曜日から今週はずっと4月並みの気温のあたたかい日が続くようです。今日の昼間は家中のエアコンを全部切って節電しました。
『花おりおり』(湯浅・矢野、朝日新聞社)によると、クロッカス(アヤメ科)の特徴は細い剣状の葉に銀色の条(すじ)。冬の終わりを告げる花とされています。庭のクロッカスに顔を近づけてスケッチしました。
「クロッカス」を季語にした句を一つ。
「クロッカス外気窺ひつつひらく」 西村和子
作者はクロッカスをよく見ています。暖かくなると花を開き、日が陰って寒くなると閉じます。それを丁寧に観察して詠んだ観察句です。
犬ふぐり
2023年3月4日
「犬ふぐり陽の熱量をもっともっと」
今朝の散歩道は冷えて霜が降りていました。いつもより足を伸ばして田んぼの中の農道を歩きました。三月に入ってあたたかい日が増えてきましたが、今日のように朝晩はまだまだ気温が低めです。農道脇の雑草もオオイヌノフグリやホトケノザなど、いずれも霜で真っ白になっていました。しかしこの寒さでもしっかり花を咲かせるのがさすがに雑草です。耐寒性が相当強そうです。耐寒性が強い植物の細胞には独特の特徴があることが分かっています。低温でも細胞の膜などに細胞機能が低下しない仕組みがあります。
さて、今日の季語は「犬ふぐり」。早春の季語です。『新版今はじめる人のための俳句歳時記』(角川ソフイア文庫)で「犬ふぐり」を見てみました。
「ゴマノハグサ科に属する二年草。果実の形が似ているというのでつけられた名前がいささか哀れだが、愛らしい花である。日本自生の淡紅色のものと、ヨーロッパ原産の青い大犬ふぐりがあり、いまでは後者が圧倒的に多い。」
「犬ふぐり」を季語にした句を一つ。
「いぬふぐり星のまたたく如くなり」 高浜虚子
高浜虚子の有名な句です。この句が有名すぎてちょっと「犬ふぐり」を季語にしては詠めないという感じもあります。詠もうとするとこの句が頭に浮かぶからです。それぐらい犬ふぐりをピッタリ言い当てた句と言えるでしょう。
花いちご
2023年3月3日
「花いちごやさしい風の金曜日」
今日は桃の節句、ひな祭り。今日の季語は「花いちご」。いちごの花です。去年買って1年楽しんだいちごの苗二つ。屋内で冬を越して、今年また花を咲かせました。いちごの苗を買って分かったのは、いちごの収穫を狙ってはだめということ。そこそこのいちごは出来ますが、市販のいちごとは比べられません。苗を育てて花を楽しんで、実を楽しんで、植物全体を楽しむものだということが分かります。丈夫で育てやすいので、水やりだけ気をつければ大丈夫です。
このいちごの鉢をスケッチしました。短時間で鉛筆スケッチし、さっと水彩で色付けしました。使ったのはホワイトワトソン水彩紙SMサイズです。
「花いちご」を季語にした句を一つ。
「幾畝の苺の花の月夜かな」 長谷川 櫂
私の近所の農家では苺はハウス栽培していますが、露地植えの農家もあります。畝に何かが植えられていてなんだろうと思ってよく見ると苺が色づいていたりします。露地植えだといろいろ虫がついたりするのではと心配しますが、どうなのでしょう。我が家で屋内で育てている苗も暖かくなったら試しに外にだしてみてもいいかもしれません。この句は苺畑の夜を詠んでいます。暖かくなった頃の月夜の苺畑も味わいがあります。
三月
2023年3月2日
「三月の背なの日差しの暖かさ」
今日の季語は「三月」。三月になっただけで急に春めいた気分になります。実際には今日は寒い一日でした。明日からはまた暖かくなりそうです。
昨日は歯医者で虫歯が見つかり、来週に治療することになりました。ややショックですが、歯を抜くわけではないので良しとしましょう。私の場合、親知らずが抜かれないまま4本全て残っていて、その周辺の歯磨きが悪くて虫歯になりやすいようです。もう高齢者なのでそのうち歯が次々と抜けてしまうことは覚悟しなければなりません。これが老化ということなのでしょう。一日一日大事に生きようと思います。
さて、「三月」を季語にした句の紹介です。
「三月の甘納豆のうふふふふ」 坪内稔典
「三月のとろろ昆布へ往かん、いざ」 坪内稔典
どの句もユーモアたっぷり。こんな句でもいのかと思わせるような句です。しかもどの句も食べ物を扱った句。春三月の喜びが食べ物をとおして伝わってきます。これだけ徹底しているとすごいですね。
寒卵(かんたまご)
2023年3月1日
「思い出せぬ人の名ありて寒卵」
俳句ポスト365の兼題「寒卵」で初級入選しました。俳句を始めるまで「寒卵」という言葉を知りませんでした。冬の季語です。『新版今はじめる人のための俳句歳時記』(角川ソフイア文庫)で「寒卵」を見てみました。
「卵は四季を通じてあるのに寒卵のみが季語として定着しているのは、寒中の卵がほかの季節のものより格別に滋養があるといわれているからである。」
「寒卵」を季語にした句を一つ。
「寒卵二つ置きたり相寄らず」 細見綾子
何とも言えない精神世界を表現しているようなそんな句に思えます。机の上に卵が二つ並んで置かれている。ゴロンと転んでぶつかりそうな気もするが何も外から力を加えなければ全くそんな気配はなくじっとしている。ただそれだけの状況の描写なのですが、そこから派生していろいろな思考がひろがりそうです。
春の日
2023年2月28日
「春の日や洗濯物の白眩し」
今日は2月最後の日。明日からは3月になります。今日から暖かくなりました。近所でも庭仕事をする人が増えました。昼間の光も強くなってきました。
2月の自分の俳句に関する課題は、『新版20週俳句入門』(藤田湘子著、角川書店)の第10週の内容、すなわち
- 上五に季語を置き、「や」で切る。
- 中七・下五はひとつながりのフレーズである。
- 中七・下五は、上五の季語とはまったくかかわりない内容である。
- 下五は名詞止めではなく、動詞、形容詞などを使う。
でした。
一応、この型を繰り返し練習したつもりなので、3月からは第11章の課題に入ります。それは、
- 上語を「や」以外の切字で切る。
です。これだけだと制約が強すぎて句ができない可能性が大きいので、3月は1月、2月に学んだ型を含めて詠んでいきたいと思います。
「春の日」を季語にした句を一つ。
「美しき春日こぼるる手をかざし」 中村汀女
中村汀女の有名な句です。なんとも美しい日常の情景です。中村汀女は明治後半に熊本で生まれ、昭和の後半まで活躍した女性俳人です。この人の句もいつかまとめて勉強したいと思います。
文旦
2023年2月27日
「文旦や猫はゆったり毛づくろい」
知人から土佐名物の文旦を送ってもらいました。それで今日の季語は「文旦」。
文旦はザボンの関連季語になっています。句をみるとザボンの句が圧倒的に多いです。どうしてでしょう。ネット記事によると文旦とザボンは同じものだそうです。ザボンは九州で使われる表現、文旦はもっと広い地域で使われているそうです。
「文旦」を使った句を一つ。
「文旦の天然のいろ出し渋る」 高澤良一
文旦の色も地域で微妙に違うようです。どれがもっとも自然な色なのかは分かりません。品種改良が進んでもともとの色合いが分からなくなっているみたいです。今回いただいた文旦はきれいな黄色。かなり強い黄色です。赤みはありません。