カキ(カキノキ科・カキノキ属)
2020年11月11日
柿といえば、「柿食えば 鐘がなるなり 法隆寺」(正岡子規)の句が、条件反射ですぐ頭に浮かびます。子規が食べたのは、多分、奈良県御所市原産の「御所柿」だろうと『たべもの植物記』(能戸忠夫著、山と渓谷社)に書いてありました。
この本によれば、日本には約1000種類のカキがあり、現在生産量第一位は「富有柿」だそうです。柿は奈良時代に中国から渡来したという説が有力です。育種によって、渋柿から甘柿が生まれました。鎌倉時代のことです。昔は甘いものが少なかったから、この甘柿の甘さは貴重だったことでしょう。
ご存知の通り、渋柿も干し柿にすれば甘くなります。我が家でも毎年干し柿をつくります。今年は気温が低い晴れた日が多くて、とても美味しい干し柿ができました。例年ですと、柿を干している間に小さなハエが寄ってくるのですが、今年はそれもなくて、いい出来です。
カキノキは若葉も紅葉もきれいです。特につやつやと緑の輝く若葉を見ると元気をもらえます。
今日は今スーパーや果物店にいっぱい出ている富有柿をスケッチしました。