わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

ヤマブキ(バラ科・ヤマブキ属)

2020年11月12日

 

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春の4月、5月に山吹色の花をつける落葉低木です。山吹色というのは懐かしいです。小学校の図画の時間に使ったクレパスか絵の具かに「やまぶき色」というのがあって、子供ながらに「ヤマブキ」ってどんな花だろうと思った記憶があります。それだけに、春に咲くこのヤマブキの花には特別の思い入れがあります。

 

ヤマブキは黄葉もきれいです。あまり背が高くないので目立ちませんが、春夏に緑だった葉が枯れて行く姿は、季節の変化を感じさせます。葉の付け根の上側には葉腋(ようえき)がはっきり見えます。翌年、この葉腋から側枝を出してまた伸長します。

 

ヤマブキは中国と日本に分布していますが、現在では観賞用にヨーロッパで広く栽培されています。『花おりおり』(湯浅浩史、矢野勇、朝日新聞社)には、ヤマブキについてつぎのような説明があります。

 

「時代と共に花への想いも変わる。ヤマブキは恋の花だった。『万葉集』にはいとしい人の面影に重ね、庭に植える歌も。首都東京は、この花と縁が深い。武将太田道灌はにわか雨に簑(みの)を農家に請い、娘がさしだした八重の花の意味がわからず、恥じて学問に目ざめ、大成、江戸城の前身を築いた。」

 

今日はヤマブキの黄葉を描きました。十年ぐらい前の春に、ペンと色鉛筆で描いたヤマブキの花も載せます。

 

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ペンと油性色鉛筆

 

ヤマブキの黄葉

モンバルキャンソン水彩紙

鉛筆とシュミンケ固形水彩絵の具