わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

ツワブキ(キク科・ツワブキ属)

2020年11月13日

 

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ツワブキと言えば、島根県の津和野町を思い浮かべます。津和野という地名は、もともと「ツワブキが咲く野」から来たのだとか。この美しい花の名前をもらった町は、明治の文豪、森鴎外の生誕地として知られています。津和野へは新幹線の新山口からJR山口線に乗り、山口県から島根県に入ってすぐです。鴎外は11歳で上京して以来、死ぬまで二度と津和野には帰りませんでした。津和野に行くと、森鴎外の旧宅や記念館などがあります。ここを訪れると、何となく町民の「鴎外への片思い」を感じてしまいます。明治時代の鴎外にとっては、この石見の小さな城下町は、東京からはとんでもなく遠くて帰るに帰れないふるさとだったのでしょう。今でも津和野は東京からはかなり遠いです。

 

もうひとり津和野にゆかりの人として忘れられないのが、画家の安野光雅さんです。山口師範学校を卒業後、上京して小学校教員を務めた後、画家になりました。安野さんはふるさと津和野の絵を沢山描いています。JR津和野駅のそばには、安野光雅美術館があります。

 

ツワブキはキク科の多年草。今の時期、あちこちの家の庭に咲いています。このツワブキを描こうとすると、茎を伸ばして先端に咲く花と地面近くに広がる広い葉の距離がありすぎて、ちょっと困ってしまいます。今日は天気が良かったので、外に出て、花を上から眺めて、葉も入れて描きました。戸外で植物をスケッチするのは久しぶりです。いつもは花を切ってきて机の上の花瓶に差してスケッチしています。外でスケッチするとやはり楽しいですね。秋のひんやりとした空気を感じながらのスケッチ。1時間ほどのスケッチでしたが、気分は最高でした。

 

今日のスケッチ

ラングトン水彩紙 F6 中目

鉛筆、シュミンケ固形水彩絵の具

所要時間:1時間10分