わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

焼き魚にして食べたい魚は?

2021年9月21日

 

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焼き魚にして一番食べたい魚は何ですか? 私の場合、サンマです。漢字で秋刀魚と書くサンマ。今日、新サンマがスーパーの魚売り場に「今日のおすすめ」としてたくさん並んでいるのを見ました。体が小さくて細いけれど、間違いなく新サンマ。色がきれいです。高いけれども迷わず1パック2尾入りを買いました。冷凍サンマを解凍したものも新サンマの横に並んでいました。しかし、鮮度が全然違います。

 

昔、戦後で食べ物が十分無かった頃、サンマは安く手に入る庶民の味方でした。どの家にも七輪があって、庭や空き地で炭火を起こして、焼き網の上にサンマを並べ、うちわであおぐ姿が見られました。焼きたてのサンマはとてもおいしく、秋冬のごちそうでした。今やそのサンマは貴重品です。資源が枯渇し、さらに中国などの大型船団が漁場に入り、漁獲量が激減。そのうち焼きサンマを食べられなくなる日が来るかもしれません。

 

昔はよく食べたのに最近食べるのがぐっと減った水産物が、このサンマ、そしてウナギ、シジミ貝。あの安い魚の代名詞だったイワシでさえ最近あまり見かけません。ウナギとシジミは故郷に近い島根県宍道湖で以前は沢山取れていましたが、最近は農薬の影響で漁獲量が減っていると、いつか新聞に出ていました。ウナギは中国からの輸入品が多いようですし、シジミは懐かしくて味噌汁に入れて食べたいのに、最近全く目にしません。これらも地球温暖化や人間の営みの影響で絶滅危惧種になっていくのでしょうか。そう言えば、もうとっくに食べられなくなったものに、ニシン、クジラがあります。淋しいですね。

 

 

 

 

英単語メモ – senior citizens、old people、そしてelderly people

2021年9月20日

 

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今日は敬老の日。そう言えば我が家は老人だらけ。いつの間にこんなになったんだろう!と思うのですが、それはご近所を見ても同じ。そしてこの国全体を見ても同じ。いつの間にこんなになったんだろう!日本。日本の高齢化率は29.1%で世界一。2位のイタリア(23.6%),3位のポルトガル(23.1%)を大きく上回るそうです(今朝の朝日新聞記事から)。

 

でも、それはこの国の優れた医療システム(コロナでいくつか問題点は浮き彫りになりましたが)と国民皆保険制度のお蔭で男女とも平均寿命が世界トップレベルであることの反映でもあります。一方、少子化もこの高齢化率上昇に関わっているので、子供を産み育てるのにかかる経済的負担をどうにかして減らしていく必要があります。子供の教育費の無償化・大学を含む高等教育の無償化と教育の機会均等の実現を政府や地方自治体に求め続けたいと思います。

 

敬老の日は英語で何というのだろう、と思って Japan Times(ジャパン・タイムス)のデジタル版を見てみました。Respect for the Aged Day となっていました。和英辞典(The Wisdom Japanese-English dictionary)によると、この他にも Senior Citizens’ Day という言い方が載っていました。

 

高齢者は日本語でシルバー世代とよく言いますが、広辞苑(第7版)によるとシルバー人材センター、シルバーシート、シルバーカー(高齢者用の手押し車)など多くのシルバーとつく単語は和製英語。英語のsilverに高齢者の意味はありません。白髪を英語でsilver hair というので、そのイメージからシルバーが日本語で老人を表す言葉としてよく使われるのでしょう。

 

高齢者を英語で言う場合、senior citizens(複数形)、old people(複数扱い)、そして elderly people(複数扱い)がよく使われます。最も簡単な old people はずばり年寄り、高齢者の意味。あとの二つは婉曲的な(露骨にならないような、遠回しな)言い方です。

 

Advanced Favorite English-Japanese Dictionaryを見てみました。

 

Senior citizen (名詞)(婉曲的)高(老)齢者, お年寄り(特に年金生活者を指す).

 

Elderly people (名詞)(婉曲的)お年寄り.

The elderly (複数扱い)(集合的)お年寄り.

 

初めの Japan Times の記事の敬老の日を表す英語のように、the aged (発音注意:エイジッド) も集合的に複数扱いで老人、高齢者になります。

 

 

君の名は?

2021年9月19日

 

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今日は日曜日。久しぶりの良い天気です。日曜日は朝の散歩はしないと決めています。午前中は朝8時から朝食を食べながら民放の番組を見て、9時からはNHK自民党総裁候補者の話を1時間聞き、それから昼食の準備を始めました。正午にNHKニュースを見ながらに昼食を食べ始め、午後1時頃に家族全員の食事の片付けが終了。それからいつも朝の散歩道で会う地域猫のブレッド君を撮った最近の写真をもとに、机に向かって水彩スケッチを2時間ほどやりました。

 

この1週間、雨の日が多く、朝の散歩に出られなかったり、散歩に行ってもブレッド君が出てこなかったりで、彼にはしばらく会っていません。スケッチをしながら、また彼の顔や姿がなつかしくなり、夕方あまり期待しないでぶらりと散歩に出てみました。いつも出会うスポットにブレッド君はいなかったので、やっぱり午後はどこか別のところで寝てるんだろうなと思いつつ、いつもは行かない公園の中を横切ってみました。

 

小学生たちがブレッド君のことを「公園に住んでいるボス」と呼んでいるのを知って以来、ブレッド君がこの公園を住み家にしているのが確かになりました。

ブレッド君がどこかの飼い猫で、公園やその周りで散歩している可能性もまだ捨てきれません。そんなことを考えながら公園の出口に来て、ふと見るとブレッド君に似た猫が石垣の上に寝そべっていました。「ブレッド、ブレッド」と声をかけると「ニャーオ」と答えるのですが、いつもように走ってくることはなく寝そべったままです。さっきスケッチしたばかりなのでブレッド君の顔の特徴がしっかり頭に入っているのですが、何となく表情がいつものブレッド君と違うので、違う猫かなと思いました。雨が続いたので食べ物が不足していたのかもしれません。何か元気がありません。光の具合で体の色合いも違って見えます。後ろに回って遠くから「ブレッド」と呼んでも顔を後ろに向けるだけです。しばらくそこにいて、結局その猫がブレッド君だと断定できないまま行き過ぎてしまいました。

                                                           

もしさっき目撃した猫がブレッド君だとすると、もう4,5年もいつも会っているのに、なかなか動物とのコミュニケーションは難しいということになります。ブレッド君も私を認識できなかったし、私もブレッド君と分からなかった。さっきのすれ違いの時間は、お互いに猫語と人間の言葉で「君の名は?」と尋ね合っているような時間に思えました。

 

こんな本読んだことありますか? 『サキの忘れ物』(津村記久子著、新潮社)

2021年9月18日

 

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この本を読んだのは朝日新聞の2つの記事がきっかけでした。一つは2021年5月29日付けの読書欄。今「売れている本」としてこの『サキの忘れ物』が紹介されていました。「収録作が、今年の大学入学共通テストや私立麻布中学入試の国語の問題になったこともあり、じわじわと版を重ねた。」とあります。大学入試に使われる作品というのは、私の経験では、たいていしっかりとした魅力的な文章で書かれていることが多く、一度読んでみる価値はある気がします。その朝日新聞の書評(評者:作家・大竹昭子)には、「津村記久子は『平熱』の人である。自分を取り巻く物事や人間を偏りのない眼で観察し、想像力の器で培養する」と書かれていました。

 

もう一つに記事は7月23日の記事で、「オトナになった女子たちへ」というイラストレータ益田ミリさんの文章がでていました。

 「わたしは作家の津村記久子さんの作品のファンなので、津村さんの新作が希望のひとつなのだった。

 津村さんの小説は、まるごと一冊読んで楽しむのはもちろん、開いたページだけを読むのもいい。なんなら開いたページから適当に選んだ1〜2行を読むだけでもいい。言葉がじんわりと胸の中にしみ込んできて、津村さんが同じ時代に生まれてくれて本当によかった、どうもありがとうございます、とナニかにひれ伏したくなる(ナニに?)」

 

これほど評価を受ける本書です。実際読んでみた感想は、比較的若い女性の立場で書かれていて、やはりこの30〜40代世代の女性に支持されているという感じがしました。そもそも本を手にとって表紙カバーを眺めた時からこの本の雰囲気が感じられます。

 

9つの短編からなりますが、特に表題作の「サキの忘れ物」、「河川敷のガゼル」、「隣のビル」が良いと思いました。「行列」と「真夜中をさまよえるゲームブック」は、読み手が慣れない新しい形式だったり、現実離れした想像を求める要素が強すぎたりして、ちょっと私のような高齢の読者にはついていけませんでした。若い読者にはこの新しい試みが受けるかもしれません。

 

全体に、穏やかな静かな雰囲気の作風です。文章も無駄な飾りがありません。確かに、ふっとページをめくって、そこの部分だけ読んでも満たされるような、そんな感じがあります。

 

鶏肉とれんこんのおろし煮

2021年9月17日

 

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「れんこんは秋冬野菜として人気がナンバーワン」とNHKテキスト『きょうの料理ビギナーズ』(2012年12月号)には書いてあります。「えっ、そうなの?」と思ってしまうぐらい、私は普段の料理にれんこんは使いません。れんこんのおいしさを知るためにも、今日は「鶏肉とれんこんのおろし煮」に挑戦です。

 

 

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れんこん1節(200g)の皮をむき、1/3量をすりおろします。残りは一口大に乱切りにします。鶏もも肉は塩少々と酒大さじ1をふりかけてもんだ後、かたくり粉大さじ1をまぶします。

 

フライパンにサラダオイル大さじ1を中火で熱し、鶏肉とれんこんを炒めます。全体に焼き色がついたら、ポン酢しょうゆ大さじ3と水カップ1を加えます。沸騰したら、れんこんのすりおろしを加えて混ぜ、とろみが出たら火を止めます。

 

ポン酢の酸っぱさが鶏肉とれんこんにあいます。れんこんがやや堅いかなと思いましたが、この噛んだ時の歯ごたえが大事なのでしょう。れんこんのすりおろしは絶妙な味。最後まですくって食べたいぐらいのおいしさでした。れんこん、食べ慣れると意外とくせになりそうです。れんこんは栄養的には(これも意外でしたが)食物繊維だけでなく各種ビタミンや無機塩類に富むそうです。

 

作りやすさ★★★

栄養価★★★

おいしさ★★★

材料費★★★

 

 

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カリカリさけのソテー

2021年9月16日

 

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秋ざけを買っていたので、それを使った料理をしました。カリカリに焼いたさけとマッシュポテトの組み合わせです。NHKテキスト『きょうの料理ビギナーズ』(2021年9月号)を参考にしました。

 

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まずマッシュポテトを作ります(材料は3人分)。じゃがいもの2個の皮をむいて乱切りにし、水でさっと洗って断熱ボウルに入れ、上からふわっとラップをかけて電子レンジ(600w)に5分かけます。熱いうちにマッシャーでつぶして、バター5gと牛乳大さじ4を加えます。再度電子レンジに、今度はラップ無しで、1分30秒かけます。最後に塩コショウします。

 

次にさけの切り身3つを焼きます。さけは初めに塩少々をもみ込んで5分置きます。その後、水で洗い、水気をよく拭き取ってから、こしょうをふります。この時、テキストでは、皮だけに小麦粉少々をつけて余分な粉をはたく、とありましたが、切り身の具合で皮の面が大きくなかったので、仕方なく切り身の片面に小麦粉をつけました。

 

フライパンにサラダオイル大さじ1を入れ、さけの小麦粉がついた面を下にして弱火で5〜6分焼きます。フタ無しです。焼き色がしっかりついたら裏返して反対側も焼きます。焼き色がつきにくい時は中火にします。

 

皿にマッシュポポテトを平たく盛り、その上に焼いたさけを乗せて出来上がり。

 

とてもおいしいです。今は秋ざけが旬なのでしょう。スーパーに並んでいます。こうして焼くといい味です。マッシュポテトもいいです。大根おろしと合わせても和風でおいしいと思います。

 

作りやすさ★★★

栄養価★★★

おいしさ★★★

材料費★★★

 

 

こんな本読んだことありますか? 『老い楽のすゝめ』(日ノ下文彦著、文芸社)

2021年9月15日

 

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長年腎臓内科医として活躍する著者が、専門の腎臓の話を中心に、健康に暮らす秘訣を一般の人にわかりやすく紹介した本です。朝日新聞の紹介記事を見て興味を持ちました。加齢とともに、人間の臓器はその機能を低下させていきますが、なるべくその機能低下を防ぐにはどのようなことに気をつければよいかが書かれています。かなり一般に認識されている様々な事実に加えて、専門分野からの意外なアドバイスもあり、とても参考になりました。そして、新型コロナの問題も取り上げられていて、紹介されているデータが最新の知見に基ずいていることも嬉しいです。以下、私が「ええー!?」と思い、「そうなんだ」と納得した点を抜き書きします。

 

  • 若いうちから意識的に野菜、果物を摂る習慣を身につけておきたい。ただ、塩分(主体はナトリウム)の排泄を促し血圧を上昇させにくいという意味で、カリウムが多い緑色野菜や果物は健康的なのだが、腎不全の患者には大敵となる。というのも、腎機能低下があるとカリウムをうまく尿中に排泄できなくなり、大量のカリウム摂取により血液中のカリウムが上昇する。ところが、カリウムは心臓毒であるため、極端に上昇すると致命的な不整脈が生じて、命に関わる可能性が出てくるので要注意なのだ。

 

  • ふと思い立ったら躊躇なく人間ドックを受けるべきで、シルバーエイジに至るまで毎年人間ドックを継続すると安心である。ある一定の年齢、例えば五十歳から人間ドックを始めたら、毎年続けたらいいと思う。七十歳になっても八十歳になっても受けたらいいのである。定期的に「健康管理をする」「病気の予防を心がける」ということが「老い楽」にはとても重要であり、人間ドックはまさにそのコンセプトを実践していることになる。

 

(私はまさに五十歳から七十歳まで毎年人間ドックを受けてきたのですが、このコロナ禍で昨年はパス。今年ももういいかと考えていたところでした。本書を読んでちょっと気が変わりました。やはり今年は受診することにします。)

 

  • 高齢者は猛暑に弱く、夏に衰弱しやすいと言える。老化を進ませないためには夏をどう上手に乗り切るかという問題になる。それならば、答えは簡単だ。暑さ対策をしっかりすればいい。暑い夏の期間を、体を衰弱させずに上手に乗り切るかどうかで老化の進展具合が変わってくる。

 

  • 腎臓は他の臓器に比べても加齢に伴い機能が低下しやすい。腎機能を維持しようと努めることは、すなわち体全体(他の諸臓器)の健康管理につながるし、老化の抑制にも役立つ。腎臓は「血液が流れ込んでなんぼの臓器」である。つまり、腎臓は年三百六十五日休みなく血液をろ過しているわけだから、腎血流が維持されなければうまく機能しないのは当たり前だ。1日1リットル以上の飲水が必要で、三回の食事時にこまめにお茶や水を飲むのがよい。「食物を口に運び、嚥下したら飲む!」を繰り返せばよい。

 

(そこまで水を飲むのか・・・!!)

 

 

  • さらに腎臓を護るには血圧管理も重要だ。腎臓は血圧調節臓器であるから、腎機能が低下し始めると血圧をコントロールできなくなり、高血圧に陥りやすい。逆に、血圧上昇を放置すると腎臓を傷めて腎機能がますます悪くなる。すなわち、腎障害と高血圧の間で悪循環が生じる。しかし、これはいくらでも断ち切ることが可能だ。特に、血圧上昇の要因の一つは過剰な食塩摂取にあるわけだから、まず減塩を心がければいい。また、今はいろいろな降圧剤があるので、患者の臨床状況や合併症、血圧の程度に合わせて薬で血圧のコントロールが可能である。高血圧を甘くみて治療しないと、ゆくゆくは腎機能が低下するので、これは未然に防ぐ必要がある。

 

(私は幸いまだ高血圧ではないと思う。)

 

  • 肥満や高脂血症脂質異常症)も腎障害につながりかねないので要注意だ。特に女性の高脂血症で注意してほしいのが、ケーキやチョコレートなどの洋菓子好きと、ヨーグルト、チーズなどの乳製品好きである。

 

(実は私もこれらの食品が大好きです。ヨーグルトとチーズは毎日食べています。幸いまだ高脂血症にはなっていませんが。)

 

  • 腎機能は二十歳で100%と仮定すると、八十歳になったときには50%以下である。

 

(わあ、もうだいぶ落ちてるなあ)

 

そして、本書を読み進み、後半の第7章〜第10章を読むと、専門領域を超えてこの著者が現在の日本に対して抱いている思いと未来の日本社会に寄せている期待が分かってきます。それらはいずれも私が共感をおぼえられる内容です。本書は全体に理解しやすく、頑張れば1日で読める内容なので、時間がある時に繰り返し読み、また、家族にも勧めたいとおもいます。