わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

春の海 眺めてあそぶ 子猫かな     岡山県瀬戸内市牛窓

2019年3月


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木曜スケッチ会で牛窓に来ました。今日は18名の参加です。天気は曇り。3月下旬にしては気温が高く、あまり寒さは感じません。岡山では今日、桜の開花宣言がありました。ここ牛窓の桜は、まだつぼみが固いようです。
 
朝9時半に牛窓のバス終点付近に集合して、それぞれ好きな場所を探して町の中に。私は昔の灯台である燈籠堂(とうろうどう)を見たいと思い、しおまち唐琴通りを東へ向かいました。17世紀後半に建てられたというこの建物は、昭和の時代に再建されたものですが、なかなか趣のある姿をしています。先日行った福山の鞆の浦にも似たような燈籠がありました。五香宮という神社の石段があったので、それを登って小高い丘の上の神社の境内からこの燈籠堂を眺める構図でスケッチをすることにしました。すでに同じ場所でたくさんの仲間がスケッチを始めています。


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この神社の境内にはたくさんの猫がいました。みなのんびりと日向ぼっこをしたり、遊んだりしています。生まれてまだそれほど時間がたっていない子猫もいました。瀬戸内の港町にはどこでも猫が多いようです。きっと漁師さんが獲ってきた魚や釣り人の釣った魚の残りなど、港周辺にはおいしい食べ物が多いのでしょう。干し魚を売ったり、かまぼこを作って販売する店もところどころに見かけますから、そういう店のおこぼれももらえるのかもしれません。

 
 
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神社の境内はやがて風が吹き始めてやや寒くなりましたが、それでも午後12時半まで2時間半、気持ちよくスケッチできました。今日はアルシュ水彩紙の粗目の10号に描きました。粗目の水彩紙では、筆ペンの筆先からインクがなかなか紙の上にのってくれません。紙の表面がデコボコしているので、どうしてもインクがかすれてしまいます。特に鉛筆で下書きした上に筆ペンで線を書こうとすると苦労します。それがこの紙の面白い特徴です。いつものように筆ペンの線に頼ることができないので(ウオーターフォードの中目の水彩紙は筆ペンの使用が比較的楽で、最も楽なのは表面がなめらかなモンバル・キャンソン紙の中目です)、最後はやむを得ず水彩の筆のタッチで描きました。特に遠景はそのようにしたのですが、これが結果としてよかったと思います、近景、中景は筆ペンの線で生き生きと力強く、遠景は筆ペンの線をなるべく控えて絵の具のタッチでおだやかにやわらかく描くことで、遠近感がうまくでました。これが今日学んだことです。


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昼食は、前回も行ったかまぼこ屋さんでかまぼこを買って、バスの時間まで20分ほど海岸に座って食べました。牛窓にはまだまだ描きたい場所がたくさんあります。江戸時代の雰囲気を残した貴重な町並みと静かで明るい海は、ひいき目かもしれませんが、「世界遺産」級だと思います。



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アルシュ水彩紙 粗目 F10
青墨筆ペン
シュミンケ固形水彩絵の具
所要時間:2時間30分