わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

寒波来ても 日差しポカポカ 土佐の高知 (高知県高知市 高知城・日曜市・はりまや橋 水彩スケッチ)

2017年12月


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全国的に厳しい寒波に見舞われる中、高知市に来ました。土曜日の夕方に4年振りでJR高知駅に到着。びっくりしたのは高知駅の変貌ぶりでした。以前はとてもこじんまりした駅で、土産物の芋けんぴを売るコーナーがやたら目立った記憶があります。私は芋けんぴが大好きなので、それはそれで良かったのですが、新しくできた高知駅は大きなモダンな建物です。線路は高架上を走っていて、地上からかなり高い場所に駅のホームがあります。これはいずれ近い将来に必ず来ると予想される南海トラフ地震津波対策なのでしょう。市内にも高層の建物が増えてきました。ビルには津波避難場所と大きく書かれた看板も目につきます。いざという時の備えが少しずつ進んでいるのが分かります。

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土曜日の夜はホテルに泊まり、翌日曜日の朝早く7時半に高知城に向かいました。高知城の追手門前。ここは懐かしい場所です。私の自費出版本「わたしの水彩スケッチ日本紀行」を出して下さっているリーブル出版の社長さんと4年前の秋に初めて打ち合わせのために待ち合わせしたのがこの場所でした。その時は緊張しながら、時間待ちに少しだけ大手門のスケッチをしました。今日はあらためて高知城天守閣をスケッチです。

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高知城の追手門と天守閣は国の重要文化財になっています。みごとな造りです。実は高知城にはこれまで何度か来たことがあります。私の亡くなった義父が今から40年ほど前に高知法務局の局長をしていて、まだ新婚間もなかった私と家内は、両親を訪ねて高知城の北の小津町にあった古い木造の局長官舎に2、3日泊りがけで来たことがあります。近くには寺田寅彦の旧宅・記念館があり、とても落ち着いた場所でした。そこから歩いて義父の案内で高知城を見ました。追手門のところには大きな土佐犬がいて、いかにも土佐らしい雰囲気が漂っていました。とても美味しいカツオのタタキが食べられる料亭にも連れて行ってもらいました。私にとってはとても懐かしい高知。今日はそんな昔を思い出しながらスケッチしました。次の予定があるので、約1時間半のスケッチでしたが、背中に当たる陽の光がとても暖かく、途中でマフラーを取り、手袋をはずし、ダウンジャケットも脱いでしまいました。さすがに南国土佐。全国的には厳しい寒波が来ているのに、とてもそうとは思えない暖かさです。


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朝9時を過ぎて高知城に登ってくる人の数が次第に増えてきました。今日は日曜日でお城のすぐ下からずっと東に伸びる大通りに沿って有名な高知の日曜市が開かれます。それに心を奪われて、スケッチは早めに切り上げてそちらに向かいました。高知城の追手門前から日曜市が始まります。まず、包丁、ハサミ、鎌などの刃物屋さん、植木屋さんがならび、そして農産物、魚介類、食料品、日用雑貨を売る店が延々と並びます。人出もとても多い人気の日曜市です。外国人も多数見かけました。歩いていると何でも買いたくなる不思議なマーケット。私も、干し芋、お餅、饅頭、お昼の弁当代わりのおこわ、それに生節を買いました。もっと買いたかったのですが、荷物が重くなるのでやめました。

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それから次に、はりまや橋に向かいました。はりまや橋は高知の中心にあり、初めての人に忠告ですが、どんな橋かなと期待して来ると気が抜けるほど小さな橋です。しかし、やはり全国に知られた人気のスポットで、多くの人がやってきて記念写真を撮っていました。橋は何度もつけ替えられて、今ある橋はコンクリート製です。その橋の横に朱塗りの木製の橋が昔の橋のレプリカとして架かっています。まあ、折角来たのだからと、小さな水彩紙を広げて短時間でスケッチしました。橋のたもとにかんざし屋さんがあるのも面白いです。近くではペギー葉山さんの有名な「南国土佐を後にして」の歌声がスピーカーから流れていました。そう言えばペギーさんは最近お亡くなりになりました。こうやって少しずつ人と時代が変わっていきます。

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高知県は今、明治維新150年の事業を繰り広げています。先日訪れた山口の長州藩と並んで坂本龍馬など幾多の人材を輩出した土佐藩高知市内には昼間から酒を楽しむ多くの人で賑わう食堂があり(リーブル出版の社長さんに連れて来てもらいびっくりしました)、そこでは美味しい土佐料理を囲んで盛んに議論をしているグループもあります。高知は日頃から政治談義に熱心な土地柄であることは全国的によく知られています。土佐は黒潮の流れる太平洋に面した南国。北にそびえるけわしい四国山地と東西と南を海で囲まれているため、日本の他の地域と隔絶されています。このような地理的特徴から、土佐は独特の個性的な国を作って来ました。自由民権運動の父と呼ばれる板垣退助も土佐の出身です。JRの列車の座席には、「志国高知」というキャンペーンのパンフレットが挟まっていました。高知はもともと頑張る、そして頑張り続けるパワーのある県です。

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高知城の絵
ウオーターフォード水彩紙 F4
青墨筆ペン
ウインザー&ニュートン固形水彩絵の具
所要時間:2時間


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ウオーターフォード水彩紙 SMサイズ 
青墨筆ペン
ウインザー&ニュートン固形水彩絵の具
所要時間:1時間