わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

イノシシも マスカット食べる 里の秋 (岡山市北区 里山水彩スケッチ)


2016年10月
 
今日は地元の里山風景を描くことにしました。私の毎朝の散歩コースの中で、一番絵心をそそられるのが、集落の中心に位置する選果場です。朝食後、すぐに自転車にスケッチ道具を積んでその場所に出かけ、スケッチを始めました。まだ稲刈りが終わらないうちに、できれば稲の豊かに実った田んぼをバックに描きたいと思いました。今朝は気温が低く、空を見上げると青空にきれいな白い雲が沢山浮かんで、素晴らしいスケッチ日和でした。

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はじめは、こんなに気持ちがいい日だときっと農家は家族総出で稲刈りを始めるだろうからスケッチするのが皆さんの邪魔になるなあと心配していました。しかし、今日は祭日(体育の日)で農家の人たちもそれぞれに都合があるのか、ざっと見渡したところ稲刈りをしている田んぼはありませんでした。
 
私の住んでいる場所は丘の上なのですが、その両側に広がる明るく開けた谷筋には昔からの古い集落があり、美しい里山風景が見られます。清水白桃の栽培やマスカット・ピオーネなどのぶどうのハウス栽培が盛んで、赤く錆びた屋根やトビラのあるハウスは私の絵にとっては大事なモチーフです。緑が多い風景のなかで、この赤茶けた色と、ところどころに見られる赤い屋根の家が絵を引き締める役割を果たします。選果場は、清水白桃やマスカットなどを近在の農家が持ち込み、品質の検査と選別、出荷をする場所です。今日は、古い選果場を近景に、その向こうにぶどうのハウスが点在する中景、そして、遠景に丘の上に建つモダンな小学校を描きました。この構図、かなり気に入りました。

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絵の下書きをしていると、近所の農家の奥さんが4歳のお孫さんをつれて話に来られました。話をしてみると、私の出版した本を以前公民館の図書室で目にされたようです。ご本人は農家の主婦の生活を10年ぐらいブログに書かれていて、私などよりずっとブログ歴が長いブログの先輩とわかりました。そのブログも人気のブログのようです。私は農家の人のお話を聞くのが好きです。勉強になります。岡山県は、今年は若いイネがタニシの食害をうけて大変だったのですが、この付近の田んぼは大丈夫だったとのことでした。その代わりにびっくりしたのがイノシシの害です。ハウスの大事なぶどうもイノシシにやられたそうで、そんなイノシシがこの辺でも出没するんだと、認識を新たにしました。丘の上の我が家のすぐ近くの集会所(コミュニティハウス)にもイノシシが出たそうです。今日描いているこの丘の斜面をイノシシが登っているのを想像すると、なんだか可笑しくなりますが、しかし、農家にとっては笑い事ではないですね。私も散歩やサイクリングの途中でイノシシに出くわすかもしれません。気をつけたいと思います。


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ウオータ―フォード水彩紙 F6中目 二枚横に並べて描いた(並べるのは今回初めて)
ぺんてる筆ペン(青墨)
シュミンケ固形水彩絵の具
所要時間:2時間半