わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

春霞 黄砂と知れば 興が冷め (岡山県岡山市北区 水彩スケッチ)

2015年2月

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私が住んでいるのは岡山市の郊外で、どちらかと言うと低い山を切り開いた高原のような所です。そのため、毎朝の散歩で出会うのは、有り難いことに本当に澄み切った山の空気と瀬戸内地方独特の青空です。しかし、早春のこの時期には、中国大陸から飛んでくる黄砂によって空が霞んでしまう時もあります。昨日の西日本の空はこの黄砂の影響を受けたようです。
 
今朝も7時の散歩のついでに簡単なスケッチ道具を持って出ました。いつものように小学生の集団登校の生徒達を追い越して、これまで行っていた場所とは少しだけ違う新しい場所でスケッチをしました。今日の水彩紙はアルシュF4荒目です。絵の具はウインザー・ニュートンの固形とチューブです。今日はさらにアクセントにクレヨンを使って見ることにしました。いろいろなことを試しにやってみるのが大切だと思います。
 
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丁度座るのに都合のいいセメントで固めた場所があったので、そこに座って膝の上にスケッチブックを置いて描きました。しかし、立ち上がって絵を遠くに置いてみる必要がどうしてもあります。最後は地面に絵を置いて立ったりしゃがんだりしました。F4の小さな画面だからイーゼルはなくてもいいか、と思ったのですが、やはりイーゼルがあった方が断然描きやすいです。散歩にわざわざ持って行くのがうっとうしいのですが、やはり必要ですね。それに座って描いていると楽なのですが、朝の冷気の中で次第に体が冷えてきます。立って描いて適当に体と動かしたほうが、体が温まります。これが自分でよく分かっているのですが、つい楽をして座ってしまうんですよね。
 
春霞でボーとかすんだ山を描いて、民家をひとつひとつ丁寧に書き加え、ずーっと近景にまで筆を進めると、なんとハウスの多いこと。全部マスカットやその他のぶどうのハウスです。マスカットは高値で売れるので、このあたりの農家は畑をつぶしてマスカットの大型ハウスを沢山作っています。なかには古くなったハウスが放置され、屋根が無かったり、ハウスの骨組みが朽ちたりしたものもあります。絵にするにはこんな見捨てられたハウスの方が面白いのですが、農家としては、ハウスの維持管理は大変なのでしょう。今日も朝早くからあちこちのハウスで、家族総出で屋根の修理をしていました。
 
今日は少し朝の気温が低く、手袋なして筆を持っていると、手先が冷たくてたまらなくなりました。革手袋しかなかったので、それをはめて描きましたが、軍手のほうが絵の具の汚れが気にならないのでよかったと反省しました。絵の画面は、いつものように水彩で着色して、手前の草の緑やハウスの屋根の赤茶色の一部をクレヨンで描きました。
 

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 アルシュ水彩紙 F4 粗目、ぺんてる筆ペン、ウインザー・ニュートン固形水彩絵の具と
チューブ絵の具、クレヨン (1時間半)