わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

それにしても 高くついたよ 八塔寺 (岡山県備前市八塔寺ふるさと村 水彩スケッチ)

2019年10月14日

 

先週土曜日に台風で行けなかった八塔寺ふるさと村に出かけました。朝7時40分過ぎのJR岡山駅発の上り普通電車に乗車。ここでいきなり本日最大の失敗。ICカードで改札を通過した後、エスカレーターでホームに降りて電車を待つ間に、なんとそのICカードを失くてしまったのです。¥5000以上チャージされていました。まだ電車がくるまで時間があったので、足元を注意深くチェックしながら、エスカレーターで改札に引き返し、駅員さんにカードの拾得物がないか尋ねました。しかし「この時間帯にはありません」との返事。もう一度ホームへ引き返す。ポケットを何度も調べる。無い。いくら捜しても無い。やむを得ず、もう一度普通の乗車券を590円で購入。やれやれガックリ。落ち込みました。

 

結局、わずか200メートルほどの距離のどこかにICカードを落として誰かに拾われたようです。拾った人、ラッキーと思って大事に使って下さい。というわけで、いつもブログのタイトルに悩むのですが、今日のタイトルはあっさり決まりました。キャッシュレス決済がはやっていますが、もうしばらくカードは買わないぞ!! キャッシュレス(cash-less)と調子に乗っていると、私みたいにキャッシュロス(cash-loss:金失い)になりかねません。

 

JR吉永駅に降りると八塔寺行きバスが待っていました。きれいなマイクロバスです。乗客は3名。八塔寺まではかなりの距離で、タクシーだと¥5000かかるのだそうですが、バス代はわずかに¥200。運転手さんにいろいろ案内をしてもらっているうちに。約30分で八塔寺に着きました。もう5年以上前にバス会社のグループスケッチで来て以来です。なつかしい風景です。

 

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観光客がほとんどいない村を少し歩いて、スケッチポイントを決めました。前回描いた場所とほとんど同じです。やはり2回目も同じ風景にひかれました。

F6サイズで2枚並べて、9:30スケッチ開始。秋風が気持ちよく、快適にスケッチができました。近くに国際交流ビラがあって、そこに泊まっている家族の子供たちがあぜ道を歩いていました。小学校低学年ぐらいの女の子二人は英語で話しています。「Good morning!」と声をかけたら、けげんな顔つきで通り過ぎて行きました。私が日よけにタオルで頬かむりしていたので、怪しいおっさんが絵を描いているとでも思ったのでしょう。日本人の男の子が一人で虫取りをしていたので、「何がとれたの?」と聞いたら、昆虫採集ではなくて水棲動物の採集でした。透明なプラスチック容器の中に赤い腹の大きなイモリがいたのにはびっくり。こんなの捕まえて平気なんですね。すごいなあ。私は苦手です。

 

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スケッチは2時間で終了。バスが12:08に出るので、それに間に合うように道具を片付けました。バスに乗ったのは私一人。帰りも行きと同じ運転手さん。途中果物を売っている店に臨時停車してもらい、ぶどうと梨とサツマイモを購入しました。こういう気楽なバスなのでした。道中、運転手さんが話してくれる最近の農家についての話がとても参考になりました。最近は、農家の高齢化で農業をやるのが難しくなり、民間の会社に田植えから稲刈りまで全部お任せてやってもらうのだそうです。その会社は最新の大型機械と人員(シルバー人材を活用)を持っていて、農家は役場の世話でその会社と10年契約を結ぶと、収穫されたコメの一部をもらい、あとは会社に引き渡す。会社はそれを自由に販売して利益をあげる。そんな仕組みです。農家は土地をもっているだけで何もしない。1年分の自宅用のコメだけは貰える。あとは田んぼの管理一切を会社がやる。田んぼが生む利益はすべて会社に入る。何だか、知らないうちに農業の実態が大きく変わってきているんですね。農業の企業化です。やがてに日本の農業はAI(人工頭脳)を駆使できる企業家によってコントロールされるようになるのでしょうね。

 

久しぶりに訪れた八塔寺。レストランや食堂が軒並み休業状態でした。住民も減って一段と過疎化が進んでいるようです。観光客が少ない現在、この古い農家をいつまで保存していけるのでしょうか。

 

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ウオーターフォード水彩紙

エンピツと青墨筆ペン

シュミンケ固形水彩絵の具

所要時間:2時間