わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

首里城は おおかた 中国語で 占拠され (沖縄県那覇市 首里 金城村屋(かなぐしくむらや)水彩スケッチ)

2016年3月

イメージ 1


かつての琉球王国の中心、首里城に来ました。ここは那覇に来たら誰もが必ず訪れる場所です。世界文化遺産に登録されています。那覇空港発のモノレールに乗ると、都心部を過ぎてやがて終着駅の首里駅に着きました。首里駅から首里城公園までは歩くとそれなりの距離がありますが、城壁に沿った道は大変美しく、スケッチのスポットとしてはよい候補です。しかし、まず首里城正殿を見なければと思い、大勢の旅行者でごった返す首里城守礼門(しゅれいもん)に向かいました。


イメージ 2


観光客は中国語や韓国語を話す人が目立ちます。この守礼門のそばには案内所やレストランの入った大きな建物がありますが、中に入ってみると中国語が飛び交っていました。今や、見た目では日本人、中国人、韓国人の区別がつかない時代になりましたね。このきれいな人は日本人だろうと思ってちょっと気になって見ていると、中国語を話していたり、逆にこの女の子はやけに派手なアクションで駄々をこねているけれど、中国人の子供はさすが表現力がすごいなあ、と思って近づくと、その子のお母さんが日本語で叱っていたりと、本当にちょっと見た感じではよく分かりません。


イメージ 3


さて、守礼門から奉神門(ほうしんもん)に来ると、その前で琉球舞踊の上演がありました。ちょうど午前11時の上演開始時間だったので、見ていくことにしました。これは40分ほどの舞踊でしたが、音楽と踊りがとても優雅で琉球王国の雰囲気を知るのにはぴったりでした。


イメージ 4

 
奉神門から先は有料で、入場料800円を払いました。お馴染みの首里城正殿はやはり見事です。ここでスケッチは人が多すぎて無理でした。世界遺産なので、多分敷地内でスケッチすること自体が許されないでしょう。それと、この建物は戦後再建されたもので、それもスケッチをする気を萎えさせました。内部に入ってみるととても近代的で、歴史的な建築や構造物を期待した私にとってはやや期待はずれでした。


イメージ 7


イメージ 5

 
スケッチポイントを探して、守礼門から金城町(きんじょうまち)の石畳の道を下ってみました。ここは戦火をまぬがれたとても雰囲気のある古い道で、日本の道100選に選ばれています。敷き詰められているのは琉球石灰岩の平石だそうです。今日はここが一番良い印象を受けました。


イメージ 8

イメージ 9

イメージ 10


途中で樹齢200年のアカギの大木を見たり、普通の民家の南方風の楽しい庭を眺めたりしながら歩いて、やがて金城村屋(かなぐしくむらや)という休憩所兼集会所に来ました。

イメージ 11


建物の前には大きなガジュマルの木が生えていて、木の上の方から多数の気根が垂れていました。やがてポツリポツリと雨が降りだしたので、傘を差して、小さなスケッチブックにボールペンでさっとスケッチをし、丸筆一本だけで彩色しました。雨が降ったり、時間が無い時には、こんなスケッチでもいいと思います。今日は筆洗いの容器にペットボトルの水を移すのも面倒で、ペットボトルに直接筆を入れて洗いました。
 
これから先、だんだん道具を減らす工夫が要ると思うのですが、究極は筆1,2本、水は普通の半分サイズのペットボトル1本で筆洗い容器なし、パレットは赤、黄、青の3色と、あと黄土と緑ぐらい、水彩紙は小さいのを一つ。これでやれたらすごいですね。軽いからどこにでも行けます。重いイーゼルも無しで、地面にスケッチブックをぺたっと置いて描きたい。今日のスケッチはそんなシンプルなスケッチを目指す良いきっかけになるかもしれません。
 
この石畳道、下りは楽でしたが、帰りは急な上り道で息が切れました。歩いて首里駅まで戻り、モノレールに乗って、帰りの飛行機に乗るために早めに那覇空港へ向かいました。



イメージ 6

 
ウオーターフォード水彩紙 SMサイズ
ウインザー&ニュートン固形水彩絵の具
ボールペン
所要時間45分