わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

猫のいる暮らし

2015年12月1日
 
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昨日は漫画家の水木しげるさんが亡くなられました。今朝の朝日新聞の「天声人語」には、「水木しげるさん冥界へ」というタイトルで、戦後の国民に大きな影響を与えた漫画家の人柄が紹介されていました。文章の初めにいきなりネコの話が出ていましたので、その部分だけ引用します。
 
 「ネコのように生きるのが理想だったという。自由に寝て、起きて、あくびをする。少年のころから『怠け者としてしか生きていけない』と思い込んでいた。それが、戦争に駆り出される。ひどいボロ船で南方へ送られ、米軍の爆撃で左腕を失った。死線をさまよったが生き延びた。」


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私もうちのマルちゃんと一緒に暮らし始めて分かったのですが、ネコの生き方は本当にうらやましいぐらい自由で気ままです。よく寝ますし、よく食べ、よく遊びます。人間の子どもとそっくりなところがあります。ネコを眺めていると、生き物の原点みたいなものが見えるような気がします。食べて寝ることができればそれで満足。水木さんも別に有名になりたいとか、人と競争して勝ちたいとか思ってはいなかったようです。戦争で奇跡的に生き延びた自分の、本来もっている気持ちに忠実に、淡々と好きなことをやって、よく食べて、よく寝て、今日まで生きて来られたのでしょう。まさにネコのように平和に生きた理想の生涯だったのかもしれません。
 
ご冥福をお祈りします。


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