わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

FM放送打ち合わせ 「鳥取県境港スケッチの巻」

2015年10月2日

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今日は来週のFM放送の打ち合わせのために放送局に送った原稿をそのまま載せることにします。
 
次回10月8日(木)の話題は鳥取県境港市です。JR山陰線米子駅から境線で鬼太郎列車に乗り終点が堺港です。
 
スケッチのポイントは港の風景です。大型漁船や海上保安庁の巡視船が停泊する港の風景が絵心をそそります。船を描くのは結構難しいです。しかし(岡山県の)日生(ひなせ)港のように小型漁船やプレジャーボートがたくさんいる風景よりかなり楽です。
 
ただし海に映る船の姿や海の色の表現、波の表現は難しく、中級~上級向きかもしれません。釣り人がいたりするので、人物を入れるのも面白いです(私の本「わたしの水彩スケッチ日本紀行2」の16ページを御覧ください)。
 
港の海岸に立ち並ぶ民家や水産会社を描くのも楽しいです。ちなみに漫画家水木しげるさん(本名武良さん)の実家はこの港に面した民家(古くからあるかなり大きな家です)の一つです。
 
境港市米子市と経済圏・文化圏がつながっています。境港という漁港のイメージが強いのですが、この地域にはなぜか独特の明るさとおおらかさがあります。大陸や朝鮮半島に近く、また昔から日本海航路の要所として栄えた地理的特徴もあるのでしょう。その明るさのせいか、山陰地方ではめずらしく芸能人タレント、特にお笑い芸人を多数輩出しています。人口3万5千にしては、すごいです。
 
古くは女優の司葉子(本名庄司葉子。庄司家は境港の旧家で地元の名門です)。
以前に話題にした中海に浮かぶ大根島(いまは境港から橋が伸びています)の白木みのる
少し前に亡くなりましたが、小野ヤスシ
漫才の宮川大助
眉の濃いテレビタレント、イモトアヤコはお隣の米子の人です。
 
そして絵や写真で自己表現する人もこの狭い地域から驚くほど出ています。
今や境港の代名詞的な漫画家、水木しげる境港市)。
園山俊二(かなり前に残念ながら亡くなった漫画家。中海を挟んですぐ向かいの松江市出身。ギャートルズ、がんばれゴンベなどほのぼのとした漫画で有名。実家は松江大橋の南詰にあった有名な書店)。
青山剛昌名探偵コナン:私は余り読んだことはありません。米子から少し東に行った鳥取県の東部の出身)。
そして忘れてはいけないのが写真家の植田正治です。境港の砂浜や鳥取砂丘をバックに家族の写真を撮った「砂丘シリーズ」で有名です。もとは境港の写真屋さんでした。
 
絵を使って、あるいは写真で自己表現する人たちが生まれた土地の独特の風土が感じられます。
 
あとは言うまでもないことですが、魚がとても美味しい所です。町中どこに行っても握り寿司や海鮮丼の味が秀逸です。もちろん冬の松葉ガニも美味しいです。