わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

こんな本読んだことありますか? 「スターバックスを世界一にするために守り続けてきた大切な原則」(H.ビーハー、J.ゴールドシュタイン、日経ビジネス人文庫)

015年7月20日
 

先日訪れたロンドンの街で初めて行ったスターバックスの店。飾らないシンプルな店内と店員さんの優しい対応が印象的でした。帰国後、松江市の病院に入院している母親を見舞っての帰りJR松江駅で時間があったので、駅の中にあるスタバに入ってみました。山陰地方には日本で最後までスタバが無かったのですが、ようやく島根県の松江に店が出来て、それから出雲大社の近くにも出来たらしく、そして何ヶ月か前には「砂場はあるけどスタバはない」と言われた鳥取県鳥取市にもとうとうスタバが進出しました。

 

松江のスターバックス、ここも店員さんが優しかったです。そして店内もオープンな感じで、いつまでも本を読んだりパソコンを開いたりしてもOK。お店の人にも早くお客さんを回転させようというような感じはありませんでした。普通、喫茶店に行くと(と言っても私は一人では殆ど喫茶店には入らないのですが)、お茶やコーヒーを飲み終えると何となくそろそろ出る時間かな、と思ってしまうのですが、ここでは列車待ちという理由があるせいかもしれませんが、かなりゆったり自由に過ごせる雰囲気です。コーヒーの容器がテイクアウト出来るプラスチック製なのも気軽な感じがします。店の中には広いテーブルが中央にあり、それを他の人と自由にシェアするのもいいアイデアです。コーヒーは店員さんに聞いて一番オーソドックスなものを注文しました。一番代表的なコーヒーはメニューの一番上に書かれているのですね。


 
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ここでコーヒーを飲んだあと、駅の今井書店(この本屋さんは地方のユニークな本屋として全国的に有名です)に行ったところ、この「スターバックス」の本を見つけ早速購入。その本を持って再度スターバックスに戻り、「本屋さんにこんな本がありましたよ」と言うと、「社員は全員その本を読んでいるわけではありません。また何か面白いことが書いてあったら教えて下さい」と言って、小さな容器にコーヒーを入れてサービスしてくれました。

 

この本を通して著者が言っているのは、「私たちはコーヒーを売っているのではなく、コーヒーを通して人を喜ばせる仕事をしているのだ」ということです。そのために、「自分に正直になる」、「目的を持って働く」、「自分自身の頭で考えて行動する」、「客のことを心から思いやる」、「客の意見に耳を傾ける」、「言うべきことを言う」、「行動する」、「人間第一に考える」、「静かにリーダーシップを発揮する」。「大きな夢をもち、NOではなくYESと言おう」、という10項目について述べています。なるほど、店員さんがイギリスでも日本でも客に優しいのは、このような社風(社員教育)があるからなんでしょうね。

 

水彩画を一人で描いていて、本を出版して販売したり、個展をして絵を売ったりする作業は、どちらかというと「経営」という新しい視点を要求する作業です。ただし完全な個人「経営」なので、何もかも自分でやらなければなりません。それがまた面白いと思います。その時、この本に書いてあった10項目の幾つかが役立つかもしれません。これまで読んだことがなかったビジネスの本も時々は読んでみると参考になります。