わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

桜咲く そして気温は 25℃!? (岡山県岡山市北区 水彩スケッチ)

2015年4月

イメージ 1

 
4月に入り急に気温が上がって、ソメイヨシノの花が一気に満開となりました。岡山地方では例年より4日早い開花です。これから幼稚園、小学校、中学校、高校、大学の入学式が来週半ばぐらいまで次々と行われますが、それまで桜の花がもつかどうか、ちょっと心配です。
 
私も今から60年程前に鳥取市の小学校(鳥取市立久松小学校)に入学した時には、正門のまわりに植えられたソメイヨシノの木の満開の花に迎えられました。入学式当日見た古い3階建の木造校舎と、3階まで届くほど大きな桜の木、そして校舎の窓から顔をのぞかせて私の名前を呼んで手を振ってくれた隣家の小学2年生の男の子の小太りの陽気な顔、などをなつかしく思い出します。
北国では桜の開花はまだ先なので、小学校の入学式の雰囲気も暖かい西日本各地や東日本の太平洋側とは異なるでしょうね。

イメージ 2

 
天気予報では、今日は晴れで気温は20℃、そして翌日からは雨が降り始め気温は更に上がり25℃近くになる、とのことだったので、慌てて桜の木をスケッチすることにしました。私の朝の散歩コース沿いで桜というと、顕本寺というお寺の門前に植えられた桜の木がすぐに頭に浮かびます。ここには以前は今よりもっと多くの桜の木があったのですが、数年前に何かの理由で伐採されて今は3本ほどが残っているだけです。それでも満開の花の時には見事な美しさです。

イメージ 3

 
4月で25℃近くの気温はさすがに高すぎます。気温が上がってソメイヨシノの開花が早まるのは、まあそんなもんだよね、と笑って済ませられるのですが、環境省が心配しているのはソメイヨシノの開花の期間が気温上昇で短くなることです。これは地球温暖化の影響が最も分かりやすく目にみえる例らしいのですが、これから今世紀末に向けて平均気温が5℃上昇すると、ソメイヨシノの開花期間が、例えば今が10日とすると、それがやがて1週間になり、それが更に2、3日に短縮され、最後は全く開花しなくなると予想しています。少なくとも今4月に桜の花を楽しんでいる地域では今世紀末には、つまりあと7、80年後には桜が全く咲かなくなる場所も出てくるということです。開花に必要な正常な花芽の形成や蕾の形成をコントロールする植物の遺伝子の、バランスのとれた発現が高温の影響でうまくいかなくなり、そのような異常事態になるのだそうです。

そんなことをぼんやり考えながら、午後の2時に自転車で出かけていって、約3時間スケッチ。この間、誰も桜を見に来る人はありませんでした。田舎だと、どこでもこんな具合なのでしょうか。まわりは農家が多いので、昼間は農作業に忙しくて桜見物どころではないのかもしれません。皆、目の前の仕事のことで頭が一杯なんですね。このあたりは桃の花も一斉に咲き始めました。多分来週あたりは山肌が一面にピンクに染まることでしょう。こらからもずっとこんなふうにきれいな桜の花が咲く日本であって欲しいですね。

イメージ 4