わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

嫁ヶ島 水の都を 引き立たせ (島根県松江市 宍道湖水彩スケッチ)

2015年3月
 
イメージ 1


松江市に来ました。朝のうちポツリポツリと小雨模様。3月に入ってもまだ寒さが残っています。松江駅から北の方向へ歩くと、5分ほどですぐに宍道湖と中海をつなぐ大橋川に出ます。その大橋川にかかる新大橋を渡りました。


イメージ 2


橋を渡った辺りは東本町といって、昔の商店の古い家並みが残っているところです。それから更に北に向かうと米子町や南田町となり、その西には松江城天守閣がそびえる城山(じょうざん)があります。小学生の頃、この南田町に住んでいたことがあり、このあたりの風景が忘れられません。南田町には川沿いに米田酒造という酒屋さんの工場があり、そのレンガ造りの煙突が子供の頃から気になっていました。今日はこのなつかしい煙突と古い酒屋さんを描くことにしました。

イメージ 3

 

米田酒造の横は比較的大きな通りですが、地方の都市なので、車の騒音に悩まされる程の交通量ではなく、時折バスや乗用車が通る程度です。その通りの歩道沿いに花壇があったのでその縁に座らせてもらってスケッチしました。時々通行する人がスケッチを覗いていかれましたが、だれも遠慮して話しかけてくる人はいませんでした。多分、こんな所でスケッチする人なんて普段そんなにいないでしょうね。水彩紙はウオーターフォードSMサイズ、ホワイトです。


イメージ 4

 

1時間でスケッチを終えて、記念に酒屋さんによって、日本酒「豊の秋」を買いました。絵を店の人にお見せすると喜んでくださいました。

 

次に、大橋川沿いに歩いて松江大橋に行きました。こちらは多くの画家が描いている有名な橋です。今日は、この橋を描くのはやめにして、橋を渡って宍道湖が見える白潟(しらかた)公園へ出て、そこから宍道湖に浮かぶ嫁ヶ島(よめがしま)を描きました。


イメージ 5

イメージ 6

 

天気は回復して少し青空も見えてきました。湖畔なのにそれほど寒さもなく、気持よくスケッチしました。水彩紙はアバロンSMサイズです。このアバロンという紙はイギリス製の100%コットン紙ですが、絵の具の吸い込みが大変悪いというので有名な紙で、そのため、ぼかしなどに適しているのだそうです。吸い込みが悪いので発色がよく(このあたりの理屈が私にはちょっとわからないのですが、水彩紙の説明にはそう書いてありました)、塗り残した白地もきれいとのことで、今日はこれを使ってみることにしました。湖や空の表現がこの紙でどうなるのか、楽しみでした。描いてみると確かに絵の具の吸い込みが遅いです。そのため次に加えた色が微妙に混じってきます。今日のような雨上がりの天気のもとで遠くに霞んでみえる山々や、すっきりしない空や、余りキラキラしていない湖面を描くのには、ぼかしやにじみが出て丁度いいのかもしれません。これも1時間で描き終わりました。紙の感じは、最初、色が乗らないので抵抗感がありましたが、出来上がってみると結構面白い感じになっていて、満足しました。


イメージ 7

 

松江は水の美しい街です。宍道湖がこんなに美しく見えるのは、嫁ヶ島が華麗な姿をみせているからだと思います。

 
イメージ 8