わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

温泉と 緑の海と ふぐ料理 (山口県下関市 西長門・角島 水彩スケッチ)

201410

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長門地方は、今日は波浪注意報発令です。朝は曇っていた空も、次第に晴れてきて、日差しが強くなってきました。風が音を立てて吹いていますが、波はそれほど高くありません。朝8時からホテルの庭に出て、目の前の日本海を描きました。向かい側に角島(かどじま)が見えます。角島へはきれいな白い長い橋、角島大橋がかかっています。この辺りは海士ヶ瀬戸とよばれ、海岸には平らな岩場がひろがっていますが、水の流れが速くて海水浴には不向きなようです。

 

砂地にイーゼルと立てて、リュクサックを重しとしてぶら下げてイーゼルを安定させスケッチを始めましたが、風が強くてイーゼルがすぐに傾き、大変でした。今日は水平線が大事なポイントですが、その水平線が筆ペンで真っ直ぐに引けないぐらいの風の強さでした。何とか線を引き終わって、その他の大体のラインを描いて一休み。それからいったんホテルをチェックアウトしてから、スケッチを再開しました。日が高くなるにつれて、角島の緑がくっきりし始め、海の色も鮮やかになってきました。この海の色はエメラルドグリーンで、南フランスで見た地中海の色に負けないぐらいきれいです。ただ、雰囲気としてはやはり日本海らしい荒々しさもあります。


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イーゼルを風に持って行かれないように苦心していると、I 先生が、「そんな時は地面にスケッチブックを広げて描きはったらいいですよ」と京都弁で一言。なるほど。「自分は必ずイーゼルを立てて描く」と片意地をはらないで、柔軟に、臨機応変に対応する。これですね! 絵かきは自由になんでもやる発想をもっていないとだめですね。


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ところで、今日泊まったこのホテル。大きなリゾートホテルで、温泉が素晴らしかったです。海に開けている露天風呂は本当に開放的ですごいです。湯に浸かっていると海の風と波の音がすぐ近くに感じられました。それと夕食のふぐ料理。特にふぐの唐揚げはおいしかった! まさに料理天国でした。この日は小学生の修学旅行が一緒でした。元気な声が館内に響いていました。そして子供たちは夕方1時間半ほど貸切で温泉に入っていました。多分歓声をあげて露天風呂に入ったでしょうね。それと、ふぐ料理もたべたのかな? 子供にはちょっと贅沢だな。君たちは、まあハンバーグだな。


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午前中にF6の見開きで1枚描いて、午後は橋を渡って角島に行き、そこで角島灯台をスケッチしました。スケッチ時間が2時間半弱だったので、F61枚にしました。灯台は以前から描きたかったモチーフです。ここで灯台を描けるなんて、すごく幸せです。強い風に吹かれながら、いい形をした白い灯台を描いて、昔見た映画「喜びも悲しみも幾年月」を思い出し、灯台職員の生活に思いを馳せました。今は多分随分自動化されて、灯台の維持管理も楽になっているのではないかと思います。それにしても、灯台、ご苦労様です。


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灯台を描いて今回のツアーは終了です。バスは夕方 新山口駅に向かいました。今回のツアーは、やさしくおおらかで、池田遙邨さんそっくりのI先生、明るくキビキビとした添乗員のYさん、そして7名の参加者でした。初めはおとなしく見えた関西の女性達ですが、やはり皆さん元気でした。70歳代、80歳代の人が多いのに、いろいろなことに興味をもち、旅行し、スケッチし、美味しいものを食べ、というふうに、実にいきいきとしておられます。私は果たして10年後にこんな元気でいられるだろうか、とふと考えてしまいました。国内の離島や山へ、そしてインド、スコットランド、南米などの海外へどんどん出かけて行くエネルギー、見習いたいです。


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