わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

焼き栗を 割ってアチアチ 丹波かな!? (兵庫県豊岡市出石町 水彩スケッチ)

2014年9月

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バススケッチで兵庫県の県北、豊岡市出石(いずし)町に来ました。途中、バスの車窓から、今話題の日本のマチュピチュ、天空の城、竹田城が見えました。確かにあっと驚くほどの高さの山の上に城跡が見えます。雲海の中に城跡が浮かぶ写真が相当なインパクトで、多くの観光客を引きつけているようです。私など、竹田城と聞くと、民放テレビで昔やっていたビートたけしの「風雲たけし城」を思い出します。天守閣に陣取るたけし城の城主ビートたけしに決戦を挑むために、様々な参加者が様々な体力的難関に挑むのですが、たいていことごとく退けられます。その番組をキャッキャと笑いながら見ていたのを思い出しました。たけし城竹田城の名前がなんだか似ているんで、こんなことになるんですね。

 

その竹田城を通り越して、バスはやがて目的地の出石(いずし)に来ました。ここは豊岡市の一部です。「出石そば」で有名な城下町です。昼食に立ち寄った城址の近くの食堂の入り口で、試食の焼き栗を渡されました。熱くてホクホクの栗。美味しかったです。丹波(たんば)栗は有名ですが、これは多分その丹波栗ですね。ここは丹波ではなく但見(たじみ)なので、厳密に言うと丹波栗ではないのでしょうが……。出石そばの付いた昼食をいただいて、いよいよスケッチの場所探しです。


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この町の見どころは何と言っても有名な「辰鼓楼(しんころう)」です。明治の初期に旧三の丸の大手門脇に作ったもので、江戸時代風の大きな時計台です。日本最古の時計台と言われています。初めはこの辰鼓楼を間近に描くつもりでいたのですが、近づいて見ると案の定観光客だらけで、とても落ち着いて絵が描ける雰囲気ではありません。それで次の候補地出石城址に向かいました。

 
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登城門をくぐり、二の丸まで登ってそこを過ぎた所で、かなり木陰が広くて出石の町を眺望できる場所に来ました。もう時間もだいぶ過ぎたし、ここしかない、と思ってイーゼルを立ててスケッチを始めました。風が涼しく吹いて、快適なスケッチ場所です。ここで約3時間、スケッチに集中しました。終わってみると、予め買っていた水には一度も口をつけることもなく、空腹に備えて予め買っていたかき餅にも一度も手をつけることもなく、ひたすらスケッチしていました。途中で通りがかった人の何人かが、スケッチの仕方や使っている画材について聞いてこられましたが、そこで手を休めて会話したぐらいで、ほとんどずっとひたすら絵を描いていました。


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今日は、町の中でスケッチした人たちは、日陰が無くて暑さに参ったようです。この私が選んだ出石城址のスケッチ場所は、出石城の本丸跡に登り降りする人たちがかなり大勢私の後ろを通るのですが、皆さん静かに絵を見て通りすぎて行くので、全然気になりませんでした。最後に絵を描き終わって、絵をそのままイーゼルに立てかけたままでトイレにいったのですが、その間に通りがかった外人さんが私の絵を写真に写していたと、あとでバススケッチのお世話をしてくださっている先生が言っておられました。


 
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今日は実は、倉敷で開催中の自分の作品展を一日だけ留守にして、スケッチに来ました。昨晩、絵を描く準備を始めようとして、自分が普段使っている水彩紙、絵の具、筆、イーゼル、水入れなど、すべて作品展の会場に置いてきたことに気がついた時には、久しぶりに頭の中が真っ白になりました。しかし、自宅に置いてある他の画材を総動員して、何とか今日のスケッチに間に合わせることができました。どんなものでも、切羽詰まれば、何とか代わりに使えることが分かりました。よい経験でした。

 

最後に、お土産に、初めに食べた丹波の焼き栗と出石そばを買って帰りました。


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