わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

コスモスと ススキと風の 秋吉台 (山口県美祢市 秋吉台 水彩スケッチ)

2014年9月

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JRのスケッチツアーで秋吉台に来ました。京都・大阪発のスケッチツアーに初めて参加してみました。岡山で新幹線に途中乗車し、グループに合流。今回のツアーでご指導をいただく 先生の隣席でやや緊張しましたが、先生のやさしい穏やかな表情にほっとしました。しかも、お話を聞くうち、先生は岡山県出身の日本画家、池田遙邨のお孫さんと分かり、びっくりしました。そう言えば、先生のお顔は池田遙邨さんとそっくりです。実は私はかつて日本画を3年ほど習ったことがあるのですが、その時には池田遙邨さんの描いた菊の絵を拡大コピーし、その上から別の紙に鉛筆で写して、更に墨を含ませた筆でその線をなぞり、線描きの練習をしたものです。池田遙邨さんの線の自由さに感動し、それが私自身の水彩画に大きな影響を与えました。


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今回のツアーの参加者は7名と少人数。私以外は女性で、やはり高齢者が多いようです。新山口駅で新幹線を降りて大型バスに乗り換え、秋吉台へ向かいました。秋吉台のバス駐車場近くで昼食を取り、それからバスに5分ほど乗ると、秋吉台の展望台に着きました。

 

ここは数年前に、まだ私が現役で仕事をしていた時に10人程度の若い人たちと訪れたことがあります。あれ以来、久しぶりですが、この景色は全く変わっていませんでした。大事な自然の風景を残す、という意味では、これはよいことだと思います。私にとっては懐かしい風景ですが、また同時に昔の仕事の仲間や当時の仕事の状況を思い出すと、もうこれから会えない人の顔も沢山頭に浮かんで、何か寂しさのこみ上げる風景でした。丁度秋が始まったばかりの秋吉台には、コスモスやススキ、ヒガンバナなどが咲き、金木犀の花が芳しい香りを放っていました。スケッチは2時間半で完成しました。風が時々強く吹き、イーゼルが倒れそうになりましたが、何とか手で押さえて絵を仕上げました。


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時間が余ったので、秋吉台の野原の中を歩いてみてもよかったのですが、昔の思い出があるので止めました。空は快晴。日向は暑いぐらいの陽氣ですが、吹く風は寒さを感じさせました。絵に描いて見ると、緑の草原に茶色い色が混じり、木の葉も黄色や赤に色づき始めているのがよく分かりました。本格的な秋の到来も間近です。


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