わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

シスレー 「サン・マメスのロワン運河」 模写

201310


10月に入り、さあ野外スケッチの季節が来た!と張り切っていたのですが、昨日の土曜日はあいにく朝から雨でした。かなり気温も低く、一日中雨が止まない気配だったので、スケッチは諦めました。日中も気温は上がらず、今年初めてカーディガンを着るほどでした。そして今日の日曜日、天気予報は晴れ。午前中早目に家の掃除をして、10時半頃外に出てみると、昨日とは打って変わって10月とは思えない日差しの強さと湿気でした。その後気温は上がり、30℃までなりました。この蒸し暑さに、スケッチに出かける気持ちが衰えてしまいました。この気温の急激な変化は、体にこたえますね。昨日は神戸市で開かれるウオーキングの大会に参加し、そのあと、神戸港をスケッチしようと計画していたので、それが実現せず、ガックリ。その代り、今日は「ガックリ」ついでに、近所で取れた「栗」をゆでて頂きながら、シスレーの絵を模写しました。ゆでたて、ほかほかの栗は、ほっこりして何とも言えない美味しい秋の味です!



イメージ 1


シスレー1839年パリ生まれのイギリス人です。言うまでもなく、印象派の巨匠の一人です。現代でこそ非常に有名な風景画家として知られていますが、生前は世間から認められることなく、最後は貧困のなかで59歳でガンで死にました。しかし、シスレーは生涯この不遇に耐えながら、その静かで詩情あふれる作風を変えませんでした。
 
有名な話として、シスレーはいつも朝早く家をでて、自分の好きな場所でスケッチを始め、まだ日が高くならない澄み切った空気の風景を描き続けたこと、があります。この人の絵がもつ何とも言えないすがすがしさは、やはり彼が早朝のすがすがしい空気を描いているところから来るのだと思います。私もシスレーの絵が大好きで、時々彼のまねをして、自宅の近くの農家や田園風景を朝早くからスケッチしたりします。

イメージ 2


 今日の「サン・マメスのロワン運河」ですが、解説によると、水と、川の動きと、移りゆく空がポイントの絵だそうです。静かな絵なのですが、よく見ると絵に動きがあります。横の水平線とほぼ直角にたつ船のマストですが、これが絶えず動いているのです。それを表現しようとすると、マストを垂直に描くのではなく、少し斜めに描く必要がありますね。私の模写ではこれが出来ていないのに後で気が付きました。それと、中央右手前の舟をこぐ人物ですが、本物の絵では、手に竿を持って、もう少し足を開いて踏ん張っています。人間は二つの足をそろえて直立して立つことは余りないので、それに気をつけないといけないと分かります。つまり、シスレーのこの静寂な風景画の中には、空、川、船、人と、動いているものがあり、シスレーはそれらを描こうとしていることがわかります。模写をしてみて、初めてわかることです。
 
私の絵は、誰に教わることもない自己流ですが、絵の模写で多くのことを学びます。雨が降って野外スケッチに出られない時などは、私にとっては巨匠から絵を学ぶいいチャンスです。ああ、いつか一度でいいから、「日本のシスレー」と呼ばれたい!