わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

春告げる 凱旋(がいせん)桜 旧街道 (岡山県真庭郡新庄村 がいせん桜水彩スケッチ)

20134


イメージ 1


今日はバススケッチに参加し、岡山県県北で有名な新庄村の凱旋(がいせん)桜のスケッチをしました。がいせん桜とは、日露戦争の戦勝記念に、新庄村の旧出雲街道新庄宿沿いに植えられたソメイヨシノの並木のことです。この並木、樹齢100年ほどになるようですが、皆元気に白い花を咲かせ、多くの観光客が訪れていました。この出雲街道沿いのソメイヨシノの他に、街道に並行して流れる新庄川の土手には、しだれ桜の並木があり、これももうすぐ開花を迎えようとしていました。


イメージ 2


今日は春の観光シーズンの幕開けにふさわしく、晴天の暖かな日となりました。バス会社は、バスが足らなかったのか、今日は他のバス会社のバスがツアーに使われましたが、大きな問題はありませんでした。ただ、このバスはマイクの音が後部座席では聞こえにくく、後部座席に陣取ったおばちゃんたちの大きな雑談の声に、せっかくの講師の先生のお話もかき消されてしまったのが残念でした。


イメージ 3


バスは新庄の道の駅にとまり、我々はそこでバスを降りて、新庄川にかかった橋を渡り、目的の旧出雲街道に入ります。私は、橋をわたる手前で町並みを眺めた時、この穏やかな春の川と町並みの遠景を描きたいと、すぐに思いました。しかし、とにかく有名ながいせん桜をまず見て、全体の町の雰囲気を知ることが大事です。バススケッチの仲間の何人かは、出雲街道の入り口で早くも椅子に腰をおろして、スケッチを始めています。気がせくのは分かりますが、これはちょっともったいないですね。よく自分の足で歩いて、これはと思える場所に出会うこと、これがすごく大事だと思います。


結局私は町を2回回りました。おかげで、計4時間のスケッチ時間の内、1時間は場所探しで使ってしまいました。初めにいいなと思った新庄川と町並みを最もきれいにながめられる場所を、土手を行ったり来たりしながら探しました。そして、やっとよい場所を見つけてスケッチ開始。初春なのに日差しが強く、スケッチしながら顔が日に焼けてきました。しかし、ここちよい暖かさです。近くの農家の80歳ぐらいのおばあさんが、手押し車で自分の田起こしの終わった田んぼに来て、そのついでに、下書きスケッチを始めたばかりの私の絵を見ていかれました。「絵描きさん?」と聞かれたので、「いえ、趣味で絵を描いてます」と答えると、「ええ趣味じゃなあ」と感心してくれました。絵がほぼ出来上がって、後ろの田んぼを振り返ると、おばあさんがあぜ道に座って仕事の合間の休憩を取っておられたので、絵を見せに私も田んぼまで降りて、田んぼに私の絵を広げて一緒に見てもらいました。「いい絵じゃなあ、どこか展覧会に出すん?」。地元のお年寄りとの、こんなのんびりした会話が素晴らしいですね。


イメージ 4

イメージ 5


庄川の土手には弁当を広げる家族づれや、水遊びをする子供たちが沢山いて、のどかな春の風景でした。遠くに旧出雲街道の桜が見えています。土手のしだれ桜も今日の気温で開花が進むでしょう。



イメージ 6