わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

西大寺 はだか祭りの 熱の跡 (岡山県岡山市西大寺 観音院水彩スケッチ)

20132

 

先週の土曜日(216日)のはだか祭が終わったばかりの、岡山市西大寺観音院に来ました。JR赤穂線西大寺駅下車、歩いて10分ほどで観音院に来ます。先週、はだか祭が終わり、境内はそのあと、植木市や屋台・露店が出て、大勢の参拝客でにぎわっていました。



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今日は日差しがあるとかなり暖かいのですが、風が冷たく、日が雲に隠れると急に寒く感じられました。観音院をざっと眺めて、その大きさと風格に感心し、それから周りをぐるりと回ってスケッチによい場所を探しました。幸い、はだか祭の観覧席が空いていましたので、そちらの最上部の席に座らせてもらって、スケッチを開始しました。


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観音院のすぐ近くには一級河川吉井川が流れていて、その川の大きさと穏やかな河岸の風景にも心ひかれましたが、今日は、初めから川の風景ではなく観音院を描こうと決めていたので、迷わず建物を描きました。屋根がとても大きく立派な建物です。そして瓦が大変きれいです。ここの鬼瓦は変わっていて、よく目をこらすと、龍の形をしたものが置かれていたりしています。こんな大きな屋根を支える柱は屋根の荷重に耐えなければならないので、相当丈夫な木を多数使っているのでしょう。確かに大きな柱が沢山見えました。途中スケッチを中断してお参りをしに建物の中に入ってみると、ああこんなことろで宝木(しんぎ)を裸の男衆が奪い合うのかと思えるほど、意外と狭い場所です。実際は祭りの夜はこの建物の外にも境内中にいっぱい男衆が溢れかえっていて、この建物の中に入るのは難しいのでしょうね。

 

西大寺には、この観音院の建物の他に、いくつか面白いスケッチのスポットになりそうな建物があります。やはり商店街が古いです。ここも、前に私が描いたことのある倉敷市玉島と同じく、「3丁目の夕日」という昭和30年代の日本を描いた映画のロケ地になったそうです。こういう古い商店街も後の世に是非残してもらいたいですね。昼食は近くの食堂で頂きました。雰囲気のよい店で、ランチ680円。安くて美味しく、大変満足しました。



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今日は実は、これまで使ったことのない水彩紙を持ってきていたので、さあどんな具合の紙だろう、とスケッチの前にかなり期待と不安がありました。この水彩紙はモンバル キャンソン 300g F6です。いつも私が愛用しているのは、ラングトン 300 g F6 (パルプ紙)とウオーターフォード ホワイト 300g F4 (コットン紙)です。いつも使っている紙は中目ですが、今日の紙はどうやら細目で、表面がつるつるしており、すらすらと下書きの墨の筆は進むのですが、意外と後の彩色のところで絵具の吸い込みが遅く、やや戸惑いました。でも、これもなかなかよさそうな紙です。しばらく使って、紙の個性をつかみたいと思います。

 

ところで、絵のお仲間さんの使っているスケッチブックや絵具は参考になります。私の考えでは、アマチュアの人は出来るだけ紙と絵具と筆は上質の物をそろえた方がいいと思います。紙の質や絵具で、絵の出来栄えがぐんと変わってきます。筆もそうです。例えば、プロの人なら、サクラマット水彩のような小・中学生が使う絵具で十分うまい絵が描けるのでしょうが、アマチュアなら迷わす一流の絵具を使うべきです。人生は長くはありません。いつまでも練習のつもりで描いていると練習のままで人生が終わってしまいます。初めから最高の道具をそろえて、日々自分のベストを尽くすべきでしょう。目の前の風景に出会えるのも1度きりです。いい水彩紙に、いい絵具で、いい筆を使って描いてあげたいものです


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