わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

初めての 葛飾柴又 なつかしい (東京都葛飾区 柴又帝釈天 水彩スケッチ)

20132


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東京に来て一番行きたいところといえば、若い人たちにとっては、東京スカイツリー東京ディズニーランドでしょうか。私のような団塊世代にとって、東京で魅力的な場所は、と聞かれれば、それはいかにも東京の下町らしい風情をもつ葛飾柴又がその一つに入ります。渥美清の「男はつらいよ」シリーズで柴又は何度も登場して、その町並みや柴又帝釈天やお団子屋さんが目に焼き付いています。今日はその柴又帝釈天でスケッチです。

 

JR山手線日暮里駅から京成本線乗換え、京成高砂駅京成金町線に乗換えて次の駅が柴又駅です。さすがに隅田川と荒川の鉄橋を渡ったころから、もう都会の雰囲気は薄くなり、庶民の町、下町の風情です。電車に乗ってくる高校生が、男子は昔ながらの黒の詰襟の学生服でキチンと散髪し、女子はスカート丈の長いセーラー服で女子高生らしいヘアスタイルです。少し時代を一昔前にタイムスリップさせた感じで、嬉しかったです。柴又駅に着いたときはまだ朝が早く、観光客もちらほら程度。駅前の寅さんの像が私を歓迎してくれました。


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駅からすぐに帝釈天参道になります。この参道を見た瞬間から心が浮き立ちます。不思議ですね。山田洋次監督が寅さん映画でこの町を全国に紹介してから、この町は日本人のふるさとのような感じになっていますよね。初めて来たのになつかしい。初めて来たのに何度も見たことがある気がする風景というのも、めずらしいのではないでしょうか。それぐらい、ここ柴又は映画を通して日本人に愛されています。


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まだ人がほとんどいない帝釈天にお参りして、それから境内の端の方に座らせてもらってスケッチ開始です。さすがにここは有名な場所だけあって、時間とともに、あれよあれよという間に参道は人の波です。そして帝釈天にもお参りの人が次々と訪れます。今日は東京は真冬なのに気温が15Cまで上がるとの天気予報だったので、それを信じてやや軽装で出かけてきました。しかし、スケッチをするうちに体がさすがにどんどん冷えてきました。毛糸の帽子もダウンのチョッキもマフラーも、使い捨てカイロも全部ホテルに置いてきてしまったことを後悔しましたが、あとの祭り。冬の野外スケッチでの「鉄則」、とにかく防寒第一、を忘れていました。日陰でのスケッチで体が冷えてしまい、結局かなり雑なスケッチになってしまいました。



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寒さに勝てず、スケッチをやめ、境内を後にして、参道に戻りました。大体、東京人はお洒落に気を使う人が多いのか、あるいは電車で見る通勤の人達は若い人が圧倒的に多いせいか、真冬のこの時期でもニット帽もかぶらなければ、手袋もマフラーもせず、男性は薄手の黒コートの人がやけに多いです。これが私の住む田舎の街だと、人目や流行には関係なく、とにかく風邪をひかないように完全装備で着膨れて通勤します。東京に来て、つい東京人の真似をしてこの失敗です。それに通勤電車の中は暖かですが、一度電車をおりて外に長くいる場合は、当然それなりの服装が必要でね。

 

寒さをしのぐために参道で草団子を売っていた店に入りました。入ってびっくり、これが「男はつらいよ」の団子屋のモデルになった店でした。草団子一皿と熱い日本茶を美味しく頂いから、勘定を終わって店からふと目の前の通りをみると、それが映画「男はつらいよ」のお団子屋さんの店から見える通りの風景そのままでした。本当にうれしくなりました。


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お昼近くになり、お腹もすいたので、近くのうなぎ屋に入り、うな重を注文。これがまた美味しい! この草団子とうな重ですっかり元気回復です。葛飾柴又、いいところです。初めて来たのに本当に懐かしい感じのする場所でした。


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