わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

名物の シジミも湖底で ゆで上がり (島根県松江市 水彩スケッチ)

20128
 
今日の松江地方は気温36℃。とにかく暑いです。宍道湖(しんじこ)を望む水郷松江も、湖面から湯気が立ちそうな暑さです。宍道湖七珍として有名なシジミも、人の背が立つほどの深さの湖底で生きているので、きっとこの暑さでゆで上がってるでしょうね!? 地元の人の話では、宍道湖の「大和シジミ」は全国最大のシェアを誇っているのですが、最近は水温の上昇や水質の変化で、収穫が激減しているそうです。宍道湖は淡水ではなく、海水と淡水の入り混じったいわゆる汽水湖です。東隣に位置する中海(なかうみ)が日本海につながっているせいで中海と宍道湖をつなぐ水道(川)を通して日本海の海水が宍道湖に注いでいます。宍道湖と中海を合わせると日本で最大の汽水湖となるそうです。大和シジミ汽水湖でなければ育たないそうですが、お隣の中海(境水道を通して直接日本海につながっています)は汽水湖なのに、シジミで特に有名という訳ではないので、適度な塩分濃度や水温や、栄養分など、自然の微妙なバランスがシジミの生育にとっては大事なんでしょうね。

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(松江大橋 ・ 宍道湖と中海をつなぐ川にかかる美しい橋)


 
松江は、山陰地方の美しい城下町です。「怪談 耳なし芳一のはなし」などで有名なラフカディオ・ハーン小泉八雲)が愛した町として有名ですが、確かに松江城の周りのお堀沿いにつながる古い町並みは、超一級品です。堀をめぐる遊覧ツアーは、ガイドのおじさんのお国訛りの説明も楽しく、これもまたおすすめです。実は小泉八雲が松江に滞在したのはわずか13カ月。松江の冬の寒さに耐えられなかったのだそうです。考えてみれば、つい最近まで日本の家屋はすべて木造で、しかも、ガラス戸などで外気と屋内を遮断し始めたのはつい最近のことです。ほとんどの家が、都会でも農家でも、障子一枚開けるとすぐ外というオープンな作り。雨戸があればましな方で、まさに人々は木と紙でできた家に住んで、否が応でも自然と一体の生活となる。寒い冬は暖房といえば掘りゴタツか火鉢か。これは決して「江戸時代」までの昔の生活スタイルではなくて、戦後昭和30年代でもこんな家が地方では当たり前でした。小泉八雲アイルランドの出身なので、本国では石作りの家で暖炉を囲んで冬を過ごしたに違いありませんが、そのような外国人にとって、日本海側の城下町の家屋の寒さがこたえたことは、容易に想像できます。

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宍道湖大橋 ・ 橋の向こうに宍道湖が広がる)


 
それにしても、最近の冬の大雪や夏の暑さは異常ですね。地球温暖化の影響が大きいのでしょう。

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松江市本庄町から中海、大根島、そして大山を望む)


今日は暑くてあまり外を歩けなかったので、車で訪れた松江市島根半島寄りの場所からみた中海(中海)の景色をスケッチしました。先週の野外スケッチで、紫外線で目を傷めて大変だったので、今日は日陰で簡単なスケッチですませました。遠くに見えるのは大山です。近くに中海に浮かぶ大根島が見えます。大根島はボタン(花)の産地として有名です。

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