夏まひる(夏真昼)
2022年8月3日
「夏まひる湖底の貝もゆだりけり」
今日の季語は「夏まひる(夏真昼)」。まさに夏そのものを示す季語だ。
昨日スーパーで久しぶりにしじみを見かけた。しかしわずか2パックしかなかった。私のふるさと島根県宍道湖産の大和しじみだ。ヤマトシジミというと、ヤマトシジミ蝶というかわいい蝶がいるのでまぎらわしいが、今日の話題はしじみ貝の方。島根県のホームページを見ると、宍道湖の湖底の生物量の99%以上が大和しじみだという。宍道湖からはウナギやしじみなど7種類の特徴的な水産物が獲れて、それらは宍道湖七珍(しんじこしっちん)と呼ばれて地元で大事にされている。
最近この宍道湖七珍の漁獲量が激減しているらしい。ひとつは地球温暖化による水温上昇。もう一つは農薬使用による汚染だ。大和しじみは水深が4mより浅い湖岸部に生息しているので、昨今の夏の暑さのダメージは多分大きいだろう。今日の私の句の「ゆだりけり(茹だりけり)」という表現も決して大げさではない。
昨日は宍道湖や中海が近い島根県松江市や鳥取県米子市は40℃に達しそうな最高気温だった。子供の頃からしじみの味噌汁を食べなれてきた者としては、しじみがスーパーの店頭に姿を見せないのは何とも寂しい。