わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

白鶺鴒(ハクセキレイ)

2022年12月14日

 

「吹く風やハクセキレイの声かすか」

 

今朝の散歩道でハクセキレイを見かけました。カップルで仲良く地面を移動していました。

俳句では鶺鴒(セキレイ)は秋の季語。キセキレイセグロセキレイなどが俳句に詠まれます。一方ハクセキレイは冬の鳥です。

 

「声が聞こえる野鳥図鑑」(文一総合出版)でハクセキレイを調べてみました。

 

「白い顔に、黒い過眼線(かがんせん)があるのが特徴。以前は北海道や東北地方の海岸などで繁殖したが、今では本州の中部まで繁殖の分布を広げている。水辺のほかに農耕地で昆虫を捕らえて食べる。冬は全国に移動して生活し、夕方になると街路樹や橋げたなどに数十羽から数百羽が集まって眠る。地鳴きは「チュチュチュ チュチュン チュチュン」という声で、飛び立つときによく鳴く。また「ピーチュイ ピチュイ・・・」というさえずりは繁殖期以外でもよく聞かれる。」

 

鶺鴒(セキレイ)を季語にした句をひとつ、

 

「鶺鴒のひるがへり入る松青し」   水原秋桜子

 

セキレイの動き、松の色、そして空まで目に浮かびます。セキレイと松の二つに焦点があたりますが、作者の目はまずセキレイを追いかけ、そして松の青さに視点をとどめます。遠近感もあり動きもあり、瞬間を捉えた見事な句だと思います。やはり俳句は瞬間を捉えるところが大事なのでしょう。