わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

一口30回噛むのは難しい

2022年4月16日

 

昨日の人間ドックで、食事の時にはよく噛みなさい、とアドバイスをもらった。今日から早速そのアドバイスを実行し始めた。ネットを見ると一口30回程度噛むのがよいと書いてある。自分の噛み方を注意して数えてみると、食べ物によるが、だいたい10回前後しか噛んでいない。意識して30回にまで持っていくのにはなかなかの努力がいる。

 

例えばご飯(白米)。確かに10回程度の咀嚼だと完全に口の中でご飯がこなれていない。20回、30回噛むとかなり大丈夫なレベルになる。逆に豆腐や納豆など柔らかいものは、噛もうと思っても習慣で自然に喉の奥に行ってしまう。肉は比較的よく噛むが、魚は柔らかいのであまり噛まない。果物でも、柔らかいリンゴやバナナはすぐに喉の奥へ。ミカンなどの柑橘類もつられて喉の奥に行ってしまうが、実はミカンの小さなつぶつぶはよく噛まないと消化が悪い。子供の頃、大好きなミカンをよく噛まずにどんどん食べて、消化不良で吐き出した苦い経験がある。今でもめんどう臭くてミカンの外側の袋を取らずに飲み込む時がある。食べ物の大きさと硬さに応じて噛み分けるというのは、今更意識してやるのはかなり難しい。全体に柔らかい食べ物が多い昨今、口の中で噛む回数が減って唾液の分泌量が足らないらしい。これでは消化にも不都合だろう。胃の負担も増えるに違いない。

 

何とか噛む回数を増やせないか。そんなことを誰もが考えるみたいで、ネット上にはいろいろアイデアが出ている。口の中の歯の右側で10回、左側で10回、全体で10回噛むとか(ちゃんと左右で歯がそろっている人にしかできない)、口に食べ物をいれたら一旦箸を置いて30回噛み、それを飲み込んだらまた箸をもつとか(何だか念仏を唱えているみたいだ)、一応普段通りに噛んで、さあ飲み込もうというときに待ったをかけて自分で更に10回数えながら噛む、など皆さん涙ぐましい努力をしている。

 

いずれにしても、美味しいものを目の前にして、食欲に駆られてガツガツ食べるのはだめのようだ。若いうちはそれでもいいが、歳をとったら年相応に(胃腸の衰えも考えて)ゆっくり噛んでゆっくり飲み込めということか。慌てて噛んで慌て飲み込んで、誤嚥性肺炎にでもなったら大変だ。人生、噛めば噛むほど味わいが出ると言うが、普段の食事でも噛んで噛んで、ゆっくり飲み込んで、食べ物の味を楽しみたいものだ。

 

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昨年秋に種をまいたワスレナグサが咲き始めた(中央)