わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

こんな本読んだことありますか? 『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット共著、池村千秋訳、東洋経済新報社)

2022年3月11日

 

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NHKの「ラジオビジネス英語」で聞いたリンダ・グラットンさんのインタビューに影響されて、彼女とアンドリュー・スコット氏の共著『LIFE SHIFT』の翻訳本を読んでみました。

 

人生100年時代を迎えて、これまでのような人生を3つのステージ(教育、仕事、そして引退)で考えるシンプルなやり方を変えなければならない、というのが彼らの主張です。これからは70代、そして80代まで働くことが求められる。ロボットと人工知能により仕事が大きく様変わりする中で、仕事を変えなければならない事態も起きる。そのため、常に新しいスキルを身に着つけるための投資が必須である。100年間を健全に生活するためには、金銭的な資源の確保と同時に、家族、友人、精神的な健康などお金以外の資源の充実が欠かせない。

 

本書では、グローバルな視点からこれからの世界に生きる人々が取るべき人生戦略についての一般論が書かれています。一方、日本人にとっては更に大きな試練が待っているという予感があります。日本で世界の先頭を切って進んでいる少子・高齢化。経済力の縮小。地震津波・火山噴火などの災害。科学技術力の低下。解消しない男女格差。そしてそれに加えて世界的な地球温暖化。新型コロナのパンデミック。そして中国の急速な台頭と不安定な東アジアの政治情勢。そして今の緊迫のウクライナ情勢。

 

この想定を超えた困難な時代にどんな人生計画を立てればいいのか。何だかいろいろな事態の影響を受けて、マルチステージの人生戦略もはっきり立てられない不安があります。この本を読んで、日本人一人ひとりがこれから先の自分の人生と国の将来、世界の動きを真剣に考える時が来ていると思いました。