わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

英単語メモ ー flexible(フレキシブル)、flexibility(フレキシビリティ)

2022年2月28日

 

f:id:yaswatercolor:20220228181548j:plain

 

2月最後の日です。今日は本格的な春の訪れで暖かくなりました。今日もNHK語学テキスト『ラジオビジネス英語』(2021年10月号)に掲載されているリンダ・グラットンさん(ロンドン・ビジネススクール教授)のインタビュー記事に出てくる言葉について考えてみました。

 

Flexible(柔軟な)は私の好きな言葉の一つです。頭を柔らかくして自由に考える。また、行動も状況に応じて臨機応変にというようなときに使います。このテキストでは、ビジネス英語のテキストらしく、日本の社会の「働き方・労働時間」が今回の新型コロナ禍で大きく変わりつつあることを説明していました。パンデミックといういわば外圧によって、日本の企業文化(社員全員が毎朝決まった時間に職場にそろわなければならず、しかも朝から晩まで長時間労働を強いられる)が変わってきた(flexibleになった)というわけです。グラットンさん自身は以前から社員の労働をしばる日本独特の企業文化には賛成できないという立場です。なるほど海外に出てみると、働く人の感覚、特に労働時間に関する考えが日本と違うことがよくわかります。

 

若いころ、海外で経験したのは朝9時〜夕方5時までの勤務。残業は全くなし。完全週休二日制でした。これはそれまで日本で経験してきたこととは全く異なり、本当にびっくりしました。こんなやり方で本当に成果(業績)がでるのかと心配しましたが、日本と違うのは集中とリラックスのバランス。仕事中は全く雑談しない。そして休憩時間には必ず休んでコーヒーや紅茶を飲みながら仲間と雑談。そして時間がくるとさっと仕事に戻る。午後5時になると、See you tomorrow! (また明日!)と手を振ってあっさり仕事終了。この時間の使い方のうまさに驚きました。私など英語が苦手だったので、休憩時間を飛ばして一人で仕事をしていると仲間から軽蔑の目で見られました。Flexibleでない、ゆとりがない人間とみられたのでしょう。

 

この経験をして以来、日本に帰って平成元年から自分自身のグループを作って仕事をするようになった時にはグループ員全員が自由にflexibleに働けるように気を使いました。例えば、朝は私自身は7時前に出勤して仕事をスタートさせていましたが、他の人の開始時間はほとんど自由に任せました。帰宅時間は私は午後6時。妻と共働きだったので、私が早く帰宅して家族の夕食を作りました。グループの他の人たちは自分の仕事に合わせて自由に。仕事途中のお茶休憩も、アメリカ・イギリスに習ってきちんと取りました。週休も完全2日制でした。日本の会社員の特徴である仕事を終わって仲間と一杯、という習慣は(仕事柄もありますが)全く身につきませんでした。

 

今思うと、この海外での時間コントロールの経験が人生のいろいろな場面で役立ったと思います。Flexibility(柔軟さ、順応性)の重要性は、一度海外にでてみるといろいろな場面でよく分かります。若い人たちには是非若いときに海外経験をしてもらいたいと思います。