わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

水彩紙の話

2022年2月13日

 

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岡山市は午前10時ごろから雨。今(午後6時過ぎ)も降り続いています。久しぶりの雨で、庭の植物には恵みの雨です。午後から地域猫のミケちゃんの写真をもとに水彩でスケッチしました。今日は少しスケッチの技術的なことを書きます。

 

今使っているのはモンバル・キャンソン紙(フランス製)。比較的安価な木材パルプ紙です。木材パルプ紙は、高級なコットンパルプ紙に比べて値段の点で気軽に使えます。木材パルプ紙では一度塗ったところが気に入らなければ、水を含ませた筆で触って絵具を浮かせ、ガーゼやティッシュペーパーで拭い取ることができます。色塗りのやり直しができるという意味でこれはメリットです。一方、一度塗った色の上に他の色を重ねたい時には、最初に塗った色が溶け出てくる場合があるので、彩色が不安定になるという欠点があります。私が使ってみた印象では、モンバル・キャンソン紙は全体に発色がとてもよく、きれいな色の仕上がりになります。紙の表面も安定していて丈夫です。さらにモンバル・キャンソン紙は紙自体が硬く、水をたっぷり含ませた筆で描いても紙がたわんだりしません。これは描いていてとても助かります。リング綴じのスケッチブックは表紙が厚くて、持ち運びや保管にも便利です。

 

国産でこの紙に近いのが、コットンパルプと木材パルプが混ざって作られているホワイト・ワトソン紙です。この紙も初め想像していた以上に発色が良くて嬉しくなりました。安価で手に入りやすいので、日頃どんどん描いていくのにはいい紙です。

 

木材パルプ紙では他にイギリス製のラングトン紙もいいです。かなり長期間愛用しました。リング綴じのスケッチブックの表紙や後ろの厚紙がもう少ししっかりしていると更にいいのですが。

 

今日は猫を描きましたが、白いひげをどうやって描くのかがこれまで難問でした。最近使いだしたがロウソクです。鉛筆で簡単に下書きをしたときに、ひげの部分や毛の白い部分にあらかじめロウを塗っておきます。そうすると水彩絵具をはじくので、地の白が浮き上がります。またロウは光を反射するので、なお一層白さが増して見えます。戸外で描く人物の頭のてっぺん、肩など光が当たる場所や、もちろん川や海の水の輝きの表現に使うと便利です。

 

今日のスケッチ

モンバル・キャンソン水彩紙 F4

鉛筆と水彩絵の具