わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

こんな本読んだことありますか? 『バカの壁』(養老孟司著、新潮新書)

2022年2月5日

 

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2020年12月12日付の朝日新聞に「今こそ!読みたい2000年以降のベストセラー」という特集記事がありました。読者ランキングのトップになったのが本書『バカの壁』でした。出版当時(2003年)、新書ブームを起こしたというこの本。その記事に触発されて今回初めて読んでみました。

 

正直なところかなり難しい本です。一度読んだだけでは著者の話が理解できず、二度読みました。特に二度目は色鉛筆でアンダーラインを引きながら。それでもスッキリ納得のいかない部分が残りました。

 

全体として、この本をトップに選んだ日本人ってすごいなあ、という思いがあります。難しい部分も多分時間をかけて理解しようとした読者が多かったはずです。この本の初版が出た頃と今とでは時代や社会的な背景が異なりますが、今読んでも成る程と思える箇所が沢山あるのは確か(特に後半)。その一方、養老さんの独断ではと思える箇所も。それもこれも全てひっくるめて読者に現代という時代を考える機会を提供してくれているというのが、本書の優れた点です。

 

私の場合、本書のタイトル『バカの壁』の意味を理解するためには、更に何度も時間をかけて読み返す必要がありそうです。