わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

こんな本読んだことありますか? 『「バズる文章」のつくり方』(尾藤克之著、WAVE出版)

2021年12月7日

 

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面白いタイトルだと思います。「バズる」とは「インターネットやSNSで話題になること」だそうです。これもインターネットで知りました。本の帯には、「バズる」は投稿前に決まる! 書くのが苦手!嫌い!なすべての人へ 「文章力+ネット力」がめきめきアップ!、とあります。

 

今や老いも若きもインターネットやSNSをやる時代。そんな時代に生れたこの本は、言わばお手軽な文章上達術の本です。最初のページを開けた瞬間から、ノリがいいというのでしょうか、何となくウキウキ気分で読み始められます。

 

主に代表的なSNSであるTwitterを取り上げて、読者を増やすために必要なことをひとつひとつ解説していきます。とにかく、「バズる」ことにかけては誰にも負けないという著者の自信に満ちた文章に、こちらも「それなら自分もやってみようか」という気にさせられるから不思議です。

 

私も仕事柄、若い頃から「文章の書き方」というような本を沢山読んできました。どちらかというとこの手の本が大好きで、様々な著名な本を何度も読みました(今でも時々読んでいます)。文章は日本語でも英語でも書きました。長い文章も、字数制限のある文章も多数書いてきました。その中で感じたことは、やはりいい文章を書くためには長い自己訓練と努力が要るということでした。本書にもそのことが書かれています。

 

Twitterは140文字までという制約があります。この制約は文章を磨くためにはとてもいい制約だと思います。文章を削りに削って自分の言いたいエッセンスだけを残すという作業は、文章上達のための大事なステップです。それに加えて、センスのある文章を書く努力をする、人に関心をもってもらえる文章を書く努力をする(私の場合は更にユーモアのある文章を書く)。これらがうまく回りだすと、本当に「バズる文章」を書くのは夢ではないかもしれません。

 

私自身はSNSとしてはブログをしていますが、そのブログの内容を毎回Twitterに送っています。結果は惨憺たるものです。もう7年もTwitterをしているのに、現在フォロワーの数は24人だけ! しかし、ブログに連動させてついでにTwitterをしているだけなので、そんな低レベルのフォロワー数でもそれを増やそうというような努力は何もせず放置しています。ただ面白いのは、日頃は私のtwitterに反応してくれる人はほとんどパラパラ程度のに、本の書評を書いたときだけは信じられないぐらい飛び抜けた反応があることです。これにはびっくりします。これがうれしくて、Twitterを続けているようなものです。

 

本書を読むと、こんな私でも少しは真面目に著者の言うようなフォロワー2,000人を目指してやってみようかという気にさせられます。この本を読んで、アドバイスに従ってまず自分のTwitterのプロフィールを作り直しました。そしてTwitterをやる目的を再度確認しました。新しい情報発信の予定も考えました。さてこれでTwitterのフォロワー数に何か少しでも変化が現れるのか、楽しみです。この本、何か人にやる気と夢を与えてくれる本のような気がしてきます。不思議な本です。