わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

シュウメイギク(キンポウゲ科・イチリンソウ属)

2020年10月20日

 

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先月(9月)ぐらいから庭にシュウメイギクが咲いています。シュウメイギクは漢字では秋明菊。私はなぜか長い間、シュウメイギクは秀名菊と書くのだろうと思い込んでいました。どちらにしてもきれいな名前です。キクと名付けられていますが、キク科ではなく、キンポウゲ科に属すようです。古い時代に中国から入ってきました。

 

古くから日本にある植物なので、多分、有名な『シーボルト日本植物誌』にも載っているだろうと思って見てみると、本の最初の方に、図版5で見事な絵が出ていました。画家ミンシンガー (Sebastian Minsinger) のサインが図版の下の方にあります。

 

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この本の監修者 大場秀章氏は次のように解説しています。

シュウメイギクは別名をキブネギクという。シーボルトは覚書で、『キブネギクは森の湿潤地や小川のほとりなどに生えるが、最もよくみかけるのは京の都に近い貴船山である。貴船の菊を意味するキブネギクという和名はここに由来する』と記す。7年間も日本に滞在し、かつ自らも採集と情報収集に獅子奮迅の努力をしたシーボルトならではの記述である。

 シーボルトが持ち帰った種子から育った樹木も残るオランダのライデン大学植物園には、シーボルト庭園がある。日本植物を中心に植栽されたその庭で、ひときわ目立つのがシュウメイギクだ。高さも1mを優に超える。花は7月には開き、秋いっぱい咲いている。これはシーボルトが持ち帰った種子から育ったものだろうか。」

 

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1mを超える高さのシュウメイギクってすごいですね。うちのはせいぜい30cm程度です。

花に見えるは赤紫色のがく片で、これは花弁(はなびら)ではありません。雌しべと雄しべは多数あり、中央の黄緑色の丸い部分が雌しべの群れで、その周りを黄色の雄しべが多数リング状に取り囲んでいます。

 

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