わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

シスレー 「ロワン川の洗濯場」 模写

2019719

 

今日も朝から雨。まさに梅雨らしくなってきました。雨はあと45日は続く予報です。今日もシスレーの模写です。「ロワン川の洗濯場」。1886年作の油彩です。画面の中心に洗濯船がいます。洗濯船とはいったいどんなものだったのでしょうか。インターネットの情報によると、昔、セーヌ川には沢山の洗濯船が出ていて、近くの住民が(もしかしたら洗濯屋がしたのかもしれませんが)船の上で沸かしたお湯を使って洗濯し、川の水ですすいで、あとは川原の草の上に洗濯物を広げて干したのだそうです。なるほど、面白いですね。洗濯機が発明されるまではこんな感じで洗濯したようです。もちろん川辺にしゃがんで洗濯することはもっと一般的だったでしょう。



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今日の模写の課題は、「点描」です。植物と水は点描法で描かれています。さて、透明水彩でそれをやるとどうなるのか。実際にやってみて、点描には(当たり前かもしれませんが)筆の選択が大事であることがわかりました。私は普段日本画用の筆(中・大)を使っています。今回、はじめに彩色筆(丸筆)を使って見ました。なかなかいいのですが、画面にボタリ(またはボサッと)と大きく絵の具がのります。次に即妙筆。細かい作業ができる万能の筆です。しかし、これだとタッチが細かすぎて、私の根気が続きません。一番良かったのは平筆でした。トントンと調子よく色を置けます。

 

はじめの線描は、前回と前々回の反省から、鉛筆をやめていつもの青墨筆ペンで行いました。これだとやはり一番落ち着きます。空はあまりいじりませんでした。前回、一度塗った青色を布で拭うことを繰り返した結果、水彩紙の表面が荒れてしまいました。アルシュのような丈夫な紙ならいいのですが、今使っているモンバルキャンソン紙の表面はそこまで堅牢ではないようです。

 

もう今から130年以上も前の絵ですが、模写をしていると、本当にその時代の風景の中でスケッチしているような気分になります。模写からいろいろなことが学べます。あのビンセント・ゴッホは、貧しい生活の中で、熱心に人の絵の模写をし続けたのだそうです。こんな話を聞くと、励まされます。

 

モンバルキャンソン水彩紙 中目 F4

青墨筆ペン(あかしやThinLine

ウインザー・ニュートン固形水彩絵の具

所要時間:2時間