わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

いつもの旅 たまには外に 出てみよう (イギリス ロンドンの旅)

2015年7月7日

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ロンドンに行くことになりました。一人旅ですが,JTBに6泊のホテルと往復の飛行機とヒースロー空港からホテルへの送迎を頼みました(パック旅行で搭乗員が付かない自由行動タイプ)。海外旅行を一人でする時に一番心細いのは,長旅の後ようやく目的地の空港に着いて,さてこれからどうやって予約のホテルを探すかという時です。飛行機に乗ったときからこのことばかりが気になって落ち着きません。今回はそれが無いので楽でした。
 
出発前夜は東京羽田のホテルに泊まりました。国際線ターミナルに隣接したホテルなので朝早い便で羽田と発つ時には便利です。今回は午前11時半羽田発だったのですが,万が一考えてホテルを取りました。丁度雨だったので夕食も羽田のレストランで取りました。7日午前9時半に羽田の団体ツアーの受付に集合しましたが,個人旅行なので受付でe-チケットを受け取るとすぐに荷物を預けるカウンターに行き,それから手荷物もって出国手続きをして,スムーズに出発ゲートに着きました。
 
全日空のエコノミー席は80%埋まっていたでしょうか。完全に満席という訳ではなく,かなりゆとりがありました。私の席の隣は中年の女性でしたが,旅慣れている人らしく飛行機が羽田を出るとすぐに眠り始めました。長旅なのでこちらはきっかけをつかんで何か会話をしたいと思ったのですが,結局ロンドンまで何も話しませんでした。その点は団体の旅行の方が見知らぬ人ばかりなのに断然楽しいですね。

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さて機内では映画を見て,今回持ってきたiPadに入っているkindleの本を読んだりするうちに,12時間の長い飛行が終わりに近づきました。窓の外にロンドンの町並とテムズ川が見え,ヒースロー空港に現地時間16:20に着きました。オリンピックがあったせいかヒースロー空港は以前と違ってきれいになっていました。入国審査場は意外と長蛇の列。うねうねと列を作って順番待ちで並び,ようやく自分の番が来ました。型どおり入国の目的を聞かれたので,観光(sightseeing) と答えましたが,それで終わりかと思ったら,入国書類の職業欄に「無職」と書いたので,「退職前の仕事は何だったか」と聞かれました。英語での係官の質問の意味がすぐに分かってホットしました。預けた荷物を受け取って税関を抜けて(自分で申告するもの無ければ何も審査が無くフリーパスです)外へ出ると,JTBの女性の人が待っていてくれました。すぐに駐車場に行きそこで車に乗り込んでホテルへ直行です。今回は私一人がこのツアーの客らしく,わざわざ運転手さんも来てくれて気の毒なような感じでした。車内ではいろいろと旅の注意を聞いて,ホテルに着きました。ホテルはロンドンの中心から西のアールズコートという地区の中級ホテルです。ロンドンの街中の高級ホテルはとんでもなく部屋代が高いです。このような少し外れた場所のホテルをJTBなどはよく知っていて,このホテルもツアー客が多い手頃なホテルという感じでした。ホテルに到着し最上階12階のホテルの部屋に案内され,そこでもまたJTBの人から丁寧な説明を受けました。ちょっと丁寧すぎるという印象を受けましたが,いろいろホテル近くのレストランや店の情報,地下鉄やバスの切符の買い方の説明は助かりました。到着して分かったのですが,明日と明後日は地下鉄が24時間ストライキだというのも分かりました。私は明日と明後日は観光以外の用事があるのでそれは特に問題はありませんでしたが,一般の観光客にはこのストライキはショックかもしれません。

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ロンドンの夕方の風景を見ながら(といっても夜10時にならなければ外は暗くなりません),とても眠いのでパジャマに着替えてすぐにベッドへ。夜20時ぐらいにうとうとし始めたと思ったらいきなりけたたましい火災報知器の音。最初は自分の部屋だけがこんな音がするのかといろいろ天井の方を眺めて見たりしたのですが,いっこうに火災報知器の音がやみません。外の廊下を歩く人の足音がするので,パジャマの上から慌ててズボンとシャツを着てスリッパのままで廊下に出て,歩いて行く人の後について非常階段を下まで歩きました。下に降りてみると,すでにホテルの宿泊客は全て外に出ていて,ホテルの周りには消防車が数台集まっていました。近くにいたいかにも中国人らしい身なりと容貌の人に「本当に火事ですか?」と英語で尋ねたら,「さあ,どうでしょう。私はテレビでサッカーを見てたんですがねえ。あわてて降りてきました」と日本語で返事が返って来ました!!「なーんだ日本の方なんですか」。英語で話しかけてちょっと恥ずかしいやら安心するやら。私は慌てて部屋を出てきたのでスリッパ履き。それなのに避難した皆さんはちゃんと靴を履いていました。おまけに私は肝心なパスポートも現金も,そして何より部屋のカードキーも全て部屋に置いたままで出てきてしまいました。部屋はオートロックされています。さて困ったなあと思いながらフロントで尋ねると,おなじような人が沢山いて,フロントの人は部屋の番号と名前を聞いてすぐにカードキーを発行してくれました。幸い部屋の番号を覚えていてよかったです。30分ほど外にいて,火事ではなく火災報知器の誤作動だと分かりみんなぞろぞろと自分の部屋に帰りました。帰りのエレベータに人の列ができて,これがまた大変でした。やれやれ旅の初日からとんでもない経験です。避難して外に出てみるとロンドンの夕方は結構肌寒く,裸足で飛び出さなくて本当によかったと思いました。最後にやっと出てきた日本人が裸足だったら,みんな笑いますよね。


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こんなことがあって,この日はパジャマの上から服を着て,パスポートと財布と携帯とカードキーと腕時計を全て身につけたまま眠りにつきました。8時間の時差で日本の翌日の明け方が近づくなかで,眠たいのになかなか眠れない寝苦しい夜でした。