わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

この海は きれいに描かなくても きれいです (島根県隠岐郡西ノ島町 水彩スケッチ)

2015年6月

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隠岐の西ノ島の朝5時前。朝日が島陰から顔を出すと、それまで闇に包まれていた海や港の風景が急に明るく輝き始めました。太陽の暖かさと明るさを実感する瞬間です。隠岐の海は静かな海です。隠岐の海がこんなに静かとは思いませんでした。そう言えば、大相撲で「隠岐の海」という力士が今活躍しているなあ、と思い出しました。隠岐の海は地元の隠岐水産高等学校の出身だそうです。美しい海への愛着が強くて「隠岐の海」という四股名になったのでしょうね。

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西ノ島の別府港を出るフェリーの時間まで2時間ほどあったので、別府港の風景をスケッチすることにしました。あまり時間がないので1時間で描き上げられるFMサイズの水彩紙を使いました。海岸沿いの家並みと、背景の新緑の山と、それらを水面に映す青い海が大変きれいでした。


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この島は何かしら清潔感に溢れている気がします。国立公園のせいでしょうか。行政の指導で、そのあたりがきちんとしているのか、もともと島民がそういう気質なのか、多分その両方なのでしょう。ゴミが落ちていない町、花や植物があふれる民家の庭。これはやはり訪問者にとっては気持ちのいいものです。また、道路の交通量が少ないのも気持ちが落ち着きます。昨日は、外国人の一見あまり若くはないカップルが地面をキックして走るスクーターに乗って、車のあまり通らない道を走っていました。あのスクーター、隠岐の島だったらレンタルで貸し出せば流行(はや)るかもしれませんね。私も多分借りると思います。
 
絵を描き終わって、港の近くの土産物店で干しわかめとウニの瓶詰めを買いました。隠岐の代表的な名物です。それからフェリー乗り場に行き待合室で待っていると、昨日のウオーキングの大会でお世話になった外国人の女性にまた出会いました。オーストラリアから来てこの町の観光協会に就職されているようです。私が描いた絵をお見せし、一言二言会話をしました。「わあ、きれい。どこのきれいな港だろう」と流暢な日本語で冗談めかして話してくれました。この港の風景、わざわざ絵できれいに描かなくても本当にきれいなんです。普段ここにいると、気が付かなくなってしまうかもしれませんね。本当はすごく幸せなのにその時はその幸せに気がつかないのとよく似ています。
 
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フェリーで2時間半。鳥取県境港着。すぐに連絡バスでJR米子駅へ。そこから宿泊先のホテルへ。今日は、大学時代のクラスの親友M君とF君に米子のホテルで久しぶりに会う約束でした。M君は米子市在住。F君は熊本から夜行バスでやって来ました。大学卒業してから早45年! うーん、月日の経つのは早い。3人それぞれ、それなりの人生。いろいろな苦労や喜び・悲しみはあっただろうと思いますが、時間が経ってこうして会ってみると、22,3歳の頃の3人と殆ど同じ。久しぶりの再開を喜び合いました。