わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

バラの色 “サーモンピンク” きれいです (岡山市北区撫川(なつかわ)RSKバラ園水彩スケッチ)

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今日はスケッチのグループと一緒に岡山市北区RSKバラ園に来ました。ここは山陽放送という地元の放送会社が経営するバラ園で、ちょうど今はバラの花の最盛期なので、色とりどりのバラが広い園内に見事に咲いています。園内は隅から隅まで綺麗に手入れがされていて、初めはちょっと綺麗すぎて絵にならないのでは、と思ったのですが、とにかく何でも練習です。「今日は私の苦手なガーデンを嫌がらずに何とか描く」、と自分なりに決意して入園しました。入園料600円はちょっと高いと思いましたが、バラの手入れにはかなり人件費がかかるので、これは仕方がないのでしょう。

 
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入場料を払って、とりあえず園内をぐるりと一周です。中国四国地方は昨日から梅雨入りし、昨晩はかなりの雨が降りました。今朝も時々雨が降ってスッキリしません。しかし、ずっと傘を差しっぱなしというわけではなく、むしろ雨が止んでいる時間が長く、気温が上がって太陽の光がギラギラしたりすることがないので、スケッチには好適な天候だったと思います。


 
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それにしても、バラの集団を描くのは難しいです。今日はいつものようにF6スケッチ用紙を見開きにして使うのはやめにして、初めて大きめのF8のスケッチ用紙(ブロック紙:4辺が糊付けしてあるので、紙の上に水をたっぷり含んだ筆で絵の具を載せても画面がたわまない)を使いました。そして、風景スケッチでは実に3年ぶりなのですが、2B鉛筆で下書きをしてその線を残したまま着彩しました。いつも使っている筆ペンだと花の線が黒く際立ちすぎて、やわらかい花の質感が出ないと心配したからです。いつもと違うことをやったので、今日はかなり緊張しました。しかし、自分の絵の特徴であるスピード感のある描写は鉛筆でもやれると思い、しっかりしたラインでまず手前の何本かのバラを描く時、「丁寧すぎる細かい神経質なバラ」にならないように気をつけました。神経質な花にしないために、鉛筆の芯の先は尖らさず、丸くして線描きをしました。これは以前私が日本画を習っていた時に身につけたことです。そして、今日はバラに的を絞りたかったので、遠景の建物や樹木は鉛筆の線描きも必要最小限にし、しかも弱い線描きにしました。鉛筆の線がほとんどないのは心細かったのですが、これまでやってきた経験をいかして、建物は何とか絵の具を含ませた筆で形をとるようにしました。この色は、初夏の季節に合わせて赤みがかった色にしました。


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描き始めは、なんとも頼りない絵でしたが、ここはぐっと我慢。そして、中景と遠景は絵の具で、つまり線ではなく面で画面をつくるようにやってみました。やがて、座って絵を描いている私の後ろや横を通る人達が立ち止まって、「わあ、きれい」と言ってくれるようになり、「えー、本当?」と自分でも半信半疑でイーゼルから離れて(今日はめずらしく座って描きました)立って眺めてみると、なかなかそれなりの絵になってきました。ガーデンはやはりきれいな色で勝負ですね。バラの赤、白、黄色、ピンク(今日私が描いたバラはサーモンピンクの色をした「シャルダン ドウ フランス」という品種だと説明書きにありました。サーモンピンクという色の呼び方が面白いですね。美味しそうなサーモンを思い浮かべます)、そして緑や青が画面に広がると、本当にきれいになります。きれいなバラを見に来た人たちが、バラではなくて私の絵の前で立ち止まってくれて「きれい」と言ってくれるのは、やはりうれしいです。先日出かけた南仏だけではなく、この日本でもやはり絵の好きな人は多いんだと分かりました。

 
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苦手なバラ園。今日はある程度克服したような気がします。イーゼルを立てて、なるべく大きな画面で、明るく描いていく。イーゼルを立てると、人は見てくれます。そして、見てくれる人を驚かせる。今日はこれだけで楽しかったですね。今月もう一度このバラ園に来ます。その時が楽しみになりました。

 

 

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