わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

寒菊

2022年12月5日

 

「寒菊や伸びし背のさき白き花」

 

今日の季語は「寒菊」。『今はじめる人のための俳句歳時記』(角川ソフィア文庫)で「寒菊・冬菊」を見てみました。

 

「菊の花期は思いのほか長い。霜が降りた庭に、なお咲き残っている菊を見ることもある。一般には、そうした冬になっても咲いている花をいうが、別に寒菊と呼ばれる自生種(アブラギクの変種)が西日本にはある。」

 

「寒菊・冬菊」を季語にした句を一つ。

 

「冬菊のまとふはおのがひかりのみ」    水原秋櫻子

 

なんてきれいな句なんだろうと感動します。たった17音でこんなに見事に冬菊の様子を描写する。それも単なる描写に終わらずに、冬菊の放つ光や美しさを表現している。光をまとうという言い方なんて、ちょっと真似できないですね。