枇杷の花(びわのはな)
2022年11月14日
「穏やかな日の続きおり枇杷の花」
今日の季語は「枇杷の花」。冬の季語です。『今はじめる人のための俳句歳時記』(角川ソフィア文庫)で「枇杷の花」を見てみました。
「重なり合う大きな葉の間から、十一月頃になると褐色の毛におおわれた花柄、萼(がく)がのぞき、やがて白い五弁花がそっと開く。目立たないが、芳香がある。」
確かに目立たない花です。やがてこの花から実がなるので、花は収穫の希望の花です。昨年は実が全く出来ませんでした。今年は期待しています。
「枇杷の花」を季語にした句を2つ。
「咲き揃い花ともいへぬ枇杷の花」 大西廣海
「朝の月ひっそりとして枇杷咲けり」 小川千賀
どちらの句も地味に咲く枇杷の花を詠んでいます。地味だけど、何か親しみを感じる風情です。そのあたりの気持ちが感じられる温かい句だと思います。