韮の花(にらのはな)
2022年9月17日
「畑中に競いて白し韮の花」
今日の季語は「韮の花」。今朝の散歩路でニラの花を見ました。白い花が満開です。地味だけど、なにか個性があり、見るものに訴えかけてきます。晩夏から初秋の花です。大型の台風が間もなく日本列島にやってくるというので、農家はあわただしく作業をしています。田んぼの稲の穂は色づいて重く垂れはじめています。今度の台風がたいしたことなく過ぎてくれればいいのですが。
「韮の花」を詠んだ句をさがしてみました。
「戯れる蝶より白し韮の花」 林真砂江
「庭隅の韮の花とて抜き難く」 星野 椿
「夕闇は人知れずきて韮の花」 水上英子
「学校で教へないこと韮の花」 夏井いつき
第1句。この季節、白い花は珍しいです。第2句。何だ韮かと思うけれど、花の美しさに抜くのがためらわれるという句。第3句。夕方の畑。秋の日は暮れるのが早いです。第4句。今流行りの夏井いつきさんの句。確かに学校では韮の花は教えないですね。誰にも教えられず自分で気づく花の美しさです。