秋天
2022年10月1日
「秋天や郵便ポスト自転車で」
今日から10月です。今日は秋晴の素晴らしい天気です。
今日の季語は「秋天」。「秋高し」、「天高し」、「秋の空」などと同じ季語になります。
『今はじめる人のための俳句歳時記』(角川ソフィア文庫)で「秋高し・天高し・秋天・秋の空」を見てみました。
「秋空が澄んで高く見えること。『秋高く馬肥ゆ』の故事によるが、もともとは中国辺境の匈奴が、秋が深まって空が高くなると豊富な食料で軍馬が肥え、万里の長城を越えて侵略してくるという勇壮な意味。」
「秋高し」を季語にした句を3つ。
「天高く人生なんと恥多き」 鈴木真砂女
「けふ殊に天高けれど家に居む」 高澤良一
「天高しいま見し映画の筋忘れ」 吉屋信子
第1句。空の明るく澄んでいるのに比べ、自分の人生になんと恥の多いことか、と詠んでいます。だれでもこんな気持になることがあります。第2句。外は秋晴なんだけど、何か家に居たい、外に出たくない。この気分も分かります。第3句。映画を見て外に出たら秋の空が綺麗すぎて、映画のことを忘れてしまったという句。これも分かります。秋の空はなんと言っても美しい。しばらくこれを存分に楽しみたいとおもいます。