わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

吊るし柿

2022年10月15日

 

「他所を見て気が急く朝や吊るし柿」

 

今日の季語は「吊るし柿」。近所を散歩していると、もう吊るし柿を軒下に吊るしている家が2軒ほどありました。ちょっと焦りますが、しかしまだ昼間の気温が高すぎます。昼間の気温がもっと下がって、コバエなどが寄り付かない状態になったら、柿を買って皮をむいて準備したいと思います。これまでの経験だと、はじめに小ぶりの柿が店頭にならんで、それがすんでから大きめの柿が現れます。柿を吊るすのは11月になってからでも遅くはないでしょう。

 

「吊るし柿」を季語にした句を3つ。

 

「柿干して一村柿の木は裸」      野沢節子

「縁側は母の仕事場吊るし柿」     高橋悦男

「干柿や同じ日向に猫がゐて」     榎本虎山

 

どの句も穏やかな秋の日を感じさせる句です。第1句。村中の柿の木の実があっというまに皆取られて、干し柿になったのでしょう。その驚きが詠まれています。第2句。昔も今も基本的に変わらぬ風景です。第3句。これもありそうな風景です。