無花果(いちじく)
2022年8月30日
「無花果や嵐の前を走る雲」
今日の季語は「無花果」。今日行ったスーパーにも売っていた。西洋いちじくだ。『今はじめる人のための俳句歳時記』(角川ソフィア文庫)で「無花果」を見た。
「原産地はアラビアといわれ、江戸時代に渡来した。花らしい花が咲かないところから『無花果』の字を当てたものだが、実は果肉のように見える部分が花である。独特の甘さがあり、そのままでも十分美味だが、煮て食べたり、乾燥して保存用にもする。」
うちの家族の中でも無花果の好みは分かれる。私は好きだ。以前に庭に植えていたが、どんどん成長して大きな葉の落葉が手に負えなくなり、切ってしまった。実もよくなったが、それほど食べなかった。今考えるとちょっともったいないことをしたと思う。
天気予報では非常に強い台風が日本列島に近づいている。1週間ぐらいでこちらに到達するらしい。そのせいか、今日は風が強くなった。明日からはずっと雨のようだ。
「無花果」を季語にした句を2つ。
「無花果の曖昧模糊の味愛す」 水口楠子
「もぎて食む無花果に日のぬくみあり」 大泉藻子
第1句。確かに曖昧模糊とした味ではある。第2句。夏の終わりから秋の初めにかけて無花果の木に実がなる。そのころの無花果は手に取ると生暖かい。2つの句ともわかりやすい素直な句だ。
今日は無花果をスケッチした。
今日のスケッチ
アルシュ水彩紙 荒目 SM
ホルベイン水彩絵の具