わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

昼寝

2022年6月25日

 

ヒメジョオン

 

「風吹いていつまで続く昼寝かな」

 

今日の俳句は「昼寝」。「昼寝」は夏の季語らしい。今日は湿った南風が強く吹いている。昼食後、部屋のエアコンを入れて読書を始めたら、いつものとおりドーンと眠気が来た。スマホのタイマーを30分に設定して、30分だけ昼寝することにする。しかし、たいてい30分では足らなくて更に30分追加。今日はそれでも足らなかった。こうしてやり始めた読書は切れ切れになり、何とも印象のうすい読書になってしまう。

 

思い出してみると、自分が小・中学生の頃はあまり昼寝をしなかった。遊ぶのに夢中だったせいもある。高校になって、授業がストレスで疲れやすかったのか、帰宅後たいてい昼寝をして疲れをとってから夜の勉強をした。しかし、大学生になって以来、社会人の暮らしが65歳定年で終わるまで、毎日昼寝とは無縁の生活だった(昼寝が許される仕事ではなかった)。

 

昔40年ぐらい前、スペインを旅行した時に、彼の地では昼間にシエスタ(昼寝時間)が2時間ほど設定してあり、商店、レストラン、そしてオフィスも銀行も全て昼休みになるのを見てびっくりした。これだからスペインは駄目になったんだ、と当時「働き中毒」と揶揄された日本人の一人として、やや軽蔑した視線で眺めたのを思い出す。しかし、これは労働生産性を考えると理屈にあっていると今は思う。

 

日本でも今は個人病院は午後は12時から4時まで休みのところが多い。レストランでも午後2時から夕方まで休む。このような職場では多分皆さん、公に昼寝をされているのだと思う。いいことだ。学校でも最近は30分一斉に昼寝をする学校が出てきた。

 

30分程度の短い昼寝は頭の疲労をとり、脳を再活性化する。しかし、寝過ぎは良くないようだ。私の今日の昼寝は間違いなく寝過ぎ。それでも私の横で昼寝しているうちの雄猫は、私よりずっとよく寝ている。寝覚めた時の「ああ、寝すぎてしまった」という後悔の表情もない。全く幸せそのものの顔をしている。