わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

バナナ

2022年6月21日

 

 

 

毎週火曜日の朝10時過ぎから始まるNHKラジオ第一の「ラボ句会」。今日の兼題は「バナナ」だった。先週、初投句・初採用で私の句が紹介されたので、今回も勇んで投句したが、残念ながら不採用だった。やはり先週はビギナーズ・ラックだったのだろう。

 

それにしても「バナナ」。バナナが夏の季語とは知らなかった。今は日本では一年中売られていると思う。

 

俳句のいいところは、季語を巡っていろいろ考えるところ。バナナ、バナナと1週間考え込んだが、いい句ができない。俳句の入門書を読んだが、それぐらいでいい句がすぐにできるはずもない。なにしろ俳句は奥が深そうだ。

 

私が今回作った句は次の三つ。

 

「楽しみはリュックの中のバナナかな」

 

ハイキングでも登山でも小旅行でも、リュックにバナナをしのばせる。バナナはエネルギー源として疲労回復に効果てきめんだ。以前島根県隠岐の島に向かうフェリーで、バナナをおいしそうに食べる外国人カップルを目にしたことがある。彼らの昼食は果物だった。四国の遍路道でも、外国人がバナナを食べているのが印象的だった。

 

 

「漫画見てバナナの皮で滑りけり」

 

昔は漫画にバナナの皮で滑る場面がよくあった。悪者に追いかけられている主人公がバナナの皮を後ろに投げると、それに足を乗せた悪者がつるりと滑って転ぶ。おかしかった。自分でもバナナの皮に乗って滑ってみた。本当によく滑った。

 

 

「カステラやバナナに似せて喜ばせ」

 

私が子供の頃(昭和20年代〜30年代)にはバナナは高級品。バナナが手に入らないので、代わりにバナナカステラを時々親から買ってもらった。バナナの形をして中にあんが入ったカステラだ。私達子供はそれでも大喜びだった。バナナカステラは今でも売られている。

 

今やバナナは高級品ではなくなった。それほど食べたいとは思わない。バナナを栽培する海外の農家が多量の農薬を使用することも問題になった(飛行機で大量の農薬をまくそうだ)。今の季節なら、サクランボ、メロン、ビワ、ぶどうを食べたい。どれも今のバナナに比べるとずっと高級品だ。バナナは時代の変化の象徴だと思う。