わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

こんな本読んだことありますか? 『夏井いつきの世界一わかりやすい俳句の授業』(夏井いつき著、PHP研究所)

2022年6月18日

 

 

 

NHKのラジオ俳句番組(らじるラボ、ラボ句会)に初めて投句したこと(6月14日)をきっかけに、ついに私もこの世界に足を踏み入れることになった。俳句の世界だ。

 

yaswatercolor.hatenablog.com

 

これまでは単に5・7・5の言葉のリズムが好きで、自由に作って遊んでいた。これからも基本はそれでいいと思っている。しかし、本物の俳句には当然「型」や「きまり」があるだろう。それを勉強するために、ベストセラー本を読んでみることにした。

 

著者の夏井いつきさんの教え方は丁寧でわかりやすい。夏井さん出演のテレビの俳句番組は夕食の片付けをしながら横目でちらっと眺めたりすることがあるが、真剣に見たことはまだ無い。人気番組らしいので、いつかちゃんと見てみたい。

 

本書の内容は、俳句入門書としてとても優れていると思う。1日ですぐに読めて、読んだあと、素直に俳句をやってみたい気になる。

 

本書の「はじめに」に書かれた夏井さんの言葉は、俳句の楽しみ、俳句のもつ力を語っている (以下引用)。

 

「俳句を始めると、毎日が楽しくなります。日々起こること、出会うものすべてが『俳句のタネ』になって、人生から『退屈』という言葉がなくなるのです。『暇だ』とか『つまらない』なんて時間は、どこかに吹き飛んでしまいます。

 それに、俳句には、人を救う力があります。私自身、『もう立ち上がれない』と思うような苦しい出来事に直面するたびに、何度も何度も俳句に救われてきました。

 起こってしまったことは仕方ない。転んでしまった事実は変わらない。それなら、その体験をひとまず受け入れて俳句にしてみよう。そう考えると、また前に進んでいけるのです。

 誰しも、生きていれば、苦しいこと、つらいこと、いろいろあると思います。でも、そのぶん、『俳句のタネ』が増えたと思えば、涙も苦労もムダではありません。むしろ、トクした気分になりますよ。

 たかが十七音の世界です。でも、その十七音で自分を表現できて、時には、自分が書いた十七音に癒やされることもある。こんなに楽しくて実用的な趣味は、そうないと思います。」