わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

私のSDGs – 新聞切り抜きをやめた

2022年5月3日

 

 

退職とともに始めた新聞切り抜き。6年余り続けたが、先月とうとうやめることにした。これまでたまったスクラップブックは大学ノートに14冊。月の終わりの1〜2週間に1ヶ月分の新聞2誌を丁寧に読み直して、関心のある記事をハサミで切ってノートに貼っていた。社会の動きについて行こうという気持ちで、この作業がある種自分の誇りだったように思う。

 

それが続かなくなった。新聞記事への関心が薄れたといえるかもしれない。とにかく最近の新型コロナのニュースとロシアのウクライナ侵攻のニュースに疲れた。新聞を広げても読みたくない事件の記事が増えた。新聞を読んで落ち込むことも増えた。当初は地球温暖化や日本の貧困問題の記事を盛んに切り抜いていた。女性の権利や教育・文化政策の記事も熱心に拾った。しかし、自分の関心に合った質の高い記事に出会うことが次第に減り、社会性のある話題でスクラップする記事の数が少なくなった。そして、最近は料理、読書(書評)、遺産相続、健康などの記事ばかり切り抜くようになった。

 

切り抜き作業には時間とエネルギーが要る。その割には作ったスクラップブックを読み返すことは少ない。時間がたつと昔の記事はもう役にたたないことが多い。新聞記事は新鮮さが命だ。毎日その日その日のニュースのエッセンスを知ればそれでいいと思うようになった。それで最近は記事の見出しだけ読んでいる。解説もあまり読まなくなった。現代のような膨大な情報があふれる社会では、全部の情報を丁寧に追いかけるのは無理だ。ゆくゆくはネットで情報を拾うというやり方になっても仕方がないかなと思い始めている。この省エネがSDGsと呼べるかどうかは分からない。しかし、大変な時間と労力をかけてやってきた新聞切り抜きをやめて、気持ちがずいぶん軽くなった。

 

月初めの日曜日の町内の古新聞の回収。5月1日には、読み返さなかった新聞をひもで結んで、さっぱりとした気分で回収に出した。