わたしの水彩スケッチと読書の旅

どこまでも、のんびり思索の旅です

筋肉質??

2022年4月18日

 

子供の頃は背が低く体力が無かった。小学校・中学校時代は極端な運動嫌い。鉄棒もマットも水泳も徒競走も草野球もすべて苦手だった。背はいつもクラスで前から数えて2、3番目。小学校1年生でピアノを習い、習字を習い、高学年では合唱団に入ってウイーン少年合唱団に憧れる、どちらかというと軟弱な男子生徒だった。身体測定ではいつも「痩せすぎ」。戦後すぐの食糧事情もあったが、肉も脂肪もついていない体型だった。中学の先生がしばしば体力の無さを心配してくださった。中学の国語の時間に当てられて教科書を読むと、女の先生から「まあ、可愛い声ね」と言われて皆の爆笑を買った。自分だけ成長が遅くて、まだ声変わりがしていなかった。

 

高校2年になると、運動もしていないのに何のはずみかぐんと身長が伸びて、あっという間にクラスの後ろへ下がった。父も母も体力のある身体の大きな人だったので、遺伝かもしれないと思った。背の高さが後ろへ下がったのは成績とも比例していた。身長は178センチになっていた。しかし、やはり筋肉も脂肪も足らなかった。大学へ入った。体つきは相変わらずだった。当時の体重は61~62キロ。「痩せすぎ」。理系だったからというのは理由にはならないが、スポーツには相変わらず関心がなかった。

 

しかし、結婚前後から登山が好きになった。時々ランニングもした。これは自分ではめずらしい努力だった。そして就職して、やがて中年になって、自転車通勤で片道40分の往復を毎日雨の日も雪の日も欠かさず20年続けた。自転車が危険と妻から止められた後もバスと徒歩での通勤を続けた。その頃の健康診断は「痩せ気味」だった。

 

65歳で定年退職後、一念発起して毎日軽い筋トレを始めた。親の介護には体力が要ると思ったからだ(確かに要る)。腕立て伏せ、腹筋、スクワットなどを毎日続けている。今年73歳になった。平均健康寿命を無事超えた。あと間も無くでわれわれ団塊の世代後期高齢者だ。数日前に受けた人間ドックで、担当医師から「思いがけない」言葉をもらった。「筋肉質です」。「若々しいですね」。わあ、生まれて初めてだ。筋肉質だと言われるのは! 医師によると私の体重は68キロ。BMI 21.5。肥満ではない理想の体型だそうである。密かに日々の筋トレに感謝した。そして毎日欠かさず自分で料理を作って栄養管理しているのも効いていると思った。

 

今日も歩いている。毎日8,000歩が目標。早歩きで一気に坂を登る。そして夕方にはふらりと自転車で近所の散歩道の坂を下って、しばらくあたりを回ってから、また難坂をゆっくり登る。中学生が毎朝自転車で登る坂なので負けられない。体をよじりながら登る。足の筋肉に負荷がかかる。

 

来年4月にまた人間ドックを受ける。良い目標が出来た。「ええ?74歳ですか?」医師や看護師さんからそうなふうにびっくりされたい!

 

庭に赤いチューリップが咲いた